中国メディア、五輪ボイコットの動きに神経尖らす

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中国当局の「大本営発表」っぷりに絶望した!

 日本はじめ先進諸国も偉そうなことは言えないけど、さすがに萎えだろ。これは。

 【北京=矢板明夫】25日付の中国の主要各紙は、ギリシャで24日に行われた北京五輪の聖火採火式について、「成功だった」(人民日報)などといずれも大きく報じた。式典途中に人権団体による抗議があったことにはほとんど触れなかった。テレビの各局も、採火式の録画を繰り返し放映しているが、妨害シーンは削除された。五輪についてのマイナス情報が国民に漏れないよう、中国当局が厳重な報道管制を敷き、神経をとがらせいている様子がうかがえる。

 中国メディアによると、採火式を取材するために計約200人の中国人記者がアテネ入りした。現場の記者の約半数は中国人記者で占められているという。

 しかし、「国境なき記者団」の活動家が式典を妨害しようとして会場に乱入したことが、中国の大記者団の目の前に起きたにもかかわらず、国営新華社通信をはじめこの“事件”を伝える中国メディアはなかった。特別番組を組んで中継をしていた中央テレビは、事前に騒ぎを予想していたかのように、生中継より数十秒遅らせて放送。妨害場面は省いて放送した。

 中国主要紙は翌日、何も問題がなかったかのように「完美(パーフェクト)」「順調」といった表現で式典の成功を伝えた。その中で、知識人を主な読者とする国際問題情報紙の環球時報だけが、フランス通信(AFP)の記事を転電するかたちで、簡単に妨害行為にふれた。「妨害行為は五輪精神に反する」というギリシャ政府関係者の話を引用したほか、「大局に影響しない」という五輪組織委員会幹部のコメントも掲載。外国人の言葉を通して妨害行為を批判するという方法をとった。

 中国各紙は今年になり、五輪特集を連日掲載し、雰囲気を盛り上げようとしている。「準備は順調」などプラス面を強調する報道が大半で、問題点を指摘する記事は少ない。そうした中、西側諸国を中心に起きている北京五輪ボイコットの動きには特に敏感で、ほとんど黙殺している。

 仏のクシュネル外相や、米映画監督のスピルバーグ氏ら著名人からの北京五輪批判も報じられていない。その一方で、中国紙は海外での報道を紹介するかたちで「仏外相のもくろみが崩れた」「スピルバーグが孤立した」といった記事を掲載することがある。「五輪支持は世界の主流」の強調が狙いだが、皮肉にも国民はそこで、世界中に五輪ボイコットの動きがあることを知るようになっている。

(3月25日 産経新聞)

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