この調査に意味は無い ~ 「自撮り」児童ポルノの拡散を受けて、警察庁が全国1万世帯調査へ

1万世帯の子供や保護者を対象に、スマートフォンの保有状況、SNSの使用目的や頻度、保護者が子供の利用実態を把握しているかなどを確認する。 

 サンプリングの恣意性を除きたいのか。それとも、「ビッチとは程遠い普通の子でも自撮りで破滅するケースは多い」という傾向を出して、「自分たちとは無関係」と無関心を決め込む世間への警鐘にしたいのか。警察庁の真意は分らんが、今日発表した「1万世帯調査」に意味があるとは思えない。

 ぶっちゃけた話、これって調査のための調査、事態に対応したというお上のエビデンス作りでしかない。これまでの「自撮り自爆」事件において、自撮りの児童ポルノは、作った方ではなく受け取った方に責任があるという判断のもと、既に多くの捕物が行われている。

 人権団体や教育機関ってんならともかくも、この期に及んで、捕物の当事者たる警察庁が何を調べるっていうんだい。

 仮に、「自爆な自撮りで自滅した」児童ポルノ被害者の傾向を出すなり、連中を食い物にしている犯罪者のプロファイルをしたいんなら、既に犯罪者と被害者になっている層のパーソナルデータと行動パターンを類型化した方が数倍早い。

 犯罪といっても、金持ち相手の強盗殺人や土地の権利持ち老人の詐欺、ヤクザ同士の抗争と、JKやJCの自撮り自滅とは根本的に違う。金持ちや土地持ち老人、ヤクザの偉いさんは、被害者候補が事件発生前にカテゴライズされていて、それ以外の層は犯罪者のターゲットにはならない。そういう類の事件であれば、サンプリングという名目の被害候補者リスト通リに、相応の意味はある。

 しかし、自撮り自滅事件において、スマホ等の携帯端末を持っているJCやJKは、「自爆した層」と「これから自爆するかも知れない層」の2つで100%。調査の母集団を1万世帯から10万世帯に増やしても1000世帯に減らしても、それは変わらない。100%は100%。分けて考えようが、サンプル数を増減しようが、それは全く無意味だ。

 加えて本件には、事件を発生させる因子が、性犯罪者側からのアプローチや家庭の経済事情だけではなく、JCやJKのふとした気の迷いの愚行や、プライベートな色恋経由のリベンジポルノなんて不確定要素も含まれる。中途半端な統計学の出番はない。

子供の被害者約500人からも、自画撮り画像を送信するまでのやり取りや当時の心境などを聞き取り、分析する。

 本件については、この500人分の調査・分析で十分よ。無作為抽出・1万世帯の調査なんか、やめとけやめとけ。下手すると、

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JCやJKの娘より、アラサーやアラフォーの母親の自撮り自爆層が多いという事実を知って、処置に困るかも知れんぞ。

 結構マジでウキワク、もとい、心配。とりあえず、画像のアラフォーは独身だが。

児童ポルノ拡散深刻、「自撮り」1万世帯調査へ

 中高校生を中心に自画撮りのわいせつ写真がインターネット上に拡散する被害の急増を受け、警察庁は全国の中高生らと保護者1万世帯を対象に実態調査を行う方針を固めた。

 ツイッターやフェイスブックなどで知りあった相手にだまされ、無料通話アプリ「LINE」などで画像を送信させられるケースが多く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用実態を把握し、抑止につなげるという。

 調査は来年度に実施する方針。1万世帯の子供や保護者を対象に、スマートフォンの保有状況、SNSの使用目的や頻度、保護者が子供の利用実態を把握しているかなどを確認する。これとは別に、子供の被害者約500人からも、自画撮り画像を送信するまでのやり取りや当時の心境などを聞き取り、分析する。 

(12月10日 読売新聞)

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