前期2016年3月期の経常損失は、期初予想の6億円に対して7億円強。ざっと1億円の下方修正で予想通り。巷で噂されていた「売上高40億円、経常利益10億円」をはじめとした今期2017年3月期の収益大幅改善予想に対して、今日会社が発表したのは「売上高20~30億円、経常損失0~6億円」。
相変わらずのしょぼい実態だな、サイバーダイン。つっても、1年前よりはだいぶマシだけど。
サイバーダインが今更「謙虚さ」を覚えた件について(2015/5/15)
2014年3月の山海のダンナのコメント
「来15年3月期業績については意欲的な目標を掲げる。「来期は売上高が今期の3~4倍、利益もブレイクイーブン(収支均衡)に乗せられそうだ」
↓
2015年3月期
売上高 631百万円
営業損失 1,766百万円
経常損失 907百万円
この時に比べりゃ、2016年3月期は下方修正の幅も小さいし、今期もハナから事実上の赤字宣言をして白旗をあげている分、だいぶマシ。特に、前期、営業協力フル動員で売上高だけでも期初計画値を上回ったのは、約束を守らないことに定評があるサイバーダインにしては出来すぎだよ。
だから、今日の一連の発表を目の当たりにして腹が立つのは、サイバーダインの経営陣に対してじゃないな。山海嘉之のダンナにおべっかを使ってばかりで、義務を果たしていない太鼓持ちアナリストや機関投資家連中に対してこそ、強い怒りを覚えるわ。
コンドームのオカモトが前期過去最高益な件について(2016/5/9)
FDAの認可と福島工場の稼働が遅れに遅れている現状で、直近の四季報やアナリストの予想通りに経常利益7-8億円が本当に出ると信じているお花畑がいまだにいるとは思わない。が、もしその予想に勝算ありと思っているお目出度い人が存在するなら、その信心を覆っている理性のコンドームに穴が開いていないか、今のうちにチェックしておくんだな。マジおすすめ。
サイバーダインをカバーしていたアナリストって、この1カ月間、何をしていたんだ。リアルタイム修正が利かない会社四季報の業績予想は仕方ないが、FDAの認可や福島工場の稼働が遅れまくっているのを知っていながら、今日の今日まで業績予想の下方修正を怠っていた連中は、分析のプロとして恥を知れ。
太鼓持ちどもが酷すぎるんで、サイバーダインへの不信感は幾分和らいでいるけれど、さりとて、今期以降の同社は100%改心してマトモな会社になってるのか?と問われれば、答えは「どうだかな」。例えば、1年前のこの記事だが、
ロボット開発のサイバーダイン、3月期は営業赤字 黒字転換は来期以降に(2015/5/15)
宇賀伸二取締役最高財務責任者(CFO)は15日に開いた会見で「損益分岐点は20億円」としており、黒字転換は、保険適用で販売増が期待される来期以降となりそうだ。山海嘉之社長も「マイナスが減るのは来期」との見方を示した。
顧みて、今日発表した計画を素直に読むと、「サイバーダインの損益分岐点売上高は30億円」ってことだよな。ふーん。
サイバーダインのような単純なコスト構造の企業相手に、どうやったら損益分岐点売上高を10億円も読み違えることができるのか。それとも、「損益分岐点売上高20億円」発言の方が口から出まかせだったのか。CFO殿には、ちゃんと説明して欲しいねえ。ちゃんと説明できるのなら。
とりあえず、「今期の利益予想もこれまで通り下方修正される」に1票。株価を引き上げている「官製鉄火場の春」がいつまで続くかは知らんけど。
ここで「【デレステMAD】LiPPS is BAD」を紹介。
温故知新。
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