【2016年の総統選は】台湾・統一地方選は与党国民党が大敗、民進党系野党勢力が躍進【蔡英文で決まりか】(2014/11/29)
あるいは頼清徳か、まさかの陳菊か。誰が選ばれても面白そうだが、それはさておき。半年前に蔡英文が民進党主席に就いた時は、呉越同舟の同党をどうやって治めるかと見ていたが、なかなかどうして大したもんだ。馬英九政権の失政と国民党の内ゲバという「敵失」があったとは言え、ここまでの圧勝に持ち込むとはな。
今回の結果を受けて、台湾がいきなり対中戦略を切り替えるとは思えんが、立法院の選挙を引き起こした「サービス貿易協定」のような媚中政策を、馬政権は採りにくくなるだろう。まして、香港の「雨傘運動」を見た台湾の国民が、中国に吸収された後、自分たちがどう扱われかねないかを想像すれば、今以上に台湾国内の対中感情が良くなることはありえない。
状況は、8ヶ月前と基本的に変わらない。昨年の統一地方選の大敗から党勢の回復もままならず、朱立倫だけでなく王金平といった党内実力者が揃って総統候補から逃げまくった国民党。そんなゴタゴタの挙句に選ばれたのが、党内の組織力ではイマイチな上に媚中派で知られる洪秀柱とあっては、今の同党の集票力で総統選に勝ち目は無いね。余程のことがなければ、次の台湾総統は民進党の蔡英文で決まりだな。全く以って、
「望ましい流れじゃないか」
少なくとも、日本にとっては良い流れ。
一方、流れが良いか悪いか分からなくなってきたのは、今年9月の日本・自民党の総裁選の方。ほぼ決まりかけていた安倍晋三の無投票再選、もしかしたら「無し」になるかもね。
国民党が全国代表大会、総統候補に洪秀柱氏=民進党・蔡氏と初の女性対決―台湾
【台北時事】台湾の与党・国民党は19日、台北市内で全国代表大会を開き、来年1月16日に実施される総統選挙の公認候補として、洪秀柱立法院副院長(国会副議長)=(67)=を擁立することを正式に決めた。
最大野党・民進党の公認候補は蔡英文主席(58)に決定しており、二大政党の対決構図が固まった。台湾史上初の女性対決となる。
昨年11月の統一地方選で民進党に惨敗した国民党は、総統選でも苦戦が予想されている。こうした中、国民党の候補者選びは迷走し、朱立倫主席(54)ら有力者はいずれも出馬を見送った。
(7月19日 時事通信)
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