努力・友情・勝利。敗北ムード濃厚な局面で、仲間を信じて「輝け!スマイルプリキュア!」の雄叫びと共に覚醒&復活。理屈を超えた根性で勝機を掴んで逆転勝利。ラスボス(注・現時点)との最終決戦では、既存の最強技を破られても、守護神(女王様)の加護で新フォームにチェンジ、再び逆転勝利へ。
これが幼女向けアニメだなんて、私、絶対認めない(良い意味で)。「週刊少年ジャンプ」、それも「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」をはじめとする80-90年代作品の系譜だろ。皇帝ピエーロ様@CV玄田哲章氏のコアはどこかに逃亡済みだし、ロイヤルクイーン様@CV島本須美女史は、未だ声だけの出演だし、いかにも「第24話で前振り、第25話以降本格的に第二幕スタートだぜ。視聴者の皆さん。へっへっへ」byスタッフな感じだし。
しかし、そういう視聴者のみが知っている事情は抜きにして、「敵を倒すのではなく友を救うための戦いを完遂した」プリキュア部のメンバーが、公私ともに極上のカタルシスを得ての第一部・完。それでいいじゃないか。そう思える程一気に突き抜けたバトル回。そう。この「やってやったぜ!」という登場人物たちの満足感と「本当の戦いはこれからだ!」という視聴者の期待感こそが、アニメの「王道」よ。
今のEDっていつまでだったっけ?。今回か次回で聞き納めかと思うと寂しいな。
- 今回は、前半部のジョーカー@CV三ツ矢雄二氏+「多分最強設定」黄色っ鼻アカンベェ+「本気モード」3幹部と、プリキュア部との全面対決が一番の見せ場。キャンディ@CV大谷育江女史の救出に向かうキュアハッピー@CV福圓美里女史を先に行かせるために、まず、キュアアニー@CV田野アサミ女史がウルフルン@CV志村知幸氏、キュアピース@CV金元寿子女史がアカオーニ@CV岩崎ひろし氏、キュアマーチ@CV井上麻里奈女史がマジョリーナ@CV冨永みーな女史を足止め。3on3の足止めバトルの隙をついてキュアハッピーを仕留めようとしたジョーカー、彼の行動を読み最終防壁として立ち塞がるキュアビューティ@CV西村ちなみ女史とポップ@CV阪口大助氏のバトルの流れはいいですねえ。過去の戦いでの因縁や性格の対比、そして実力バランスなどを考えると、まさにベストな組み合わせ。
- 努力や夢、根性を否定するウルフルンと、それらを肯定するキュアサニーのバトルは、最後にウルフルンの本気を引き出して正面から撃砕したキュアサニキが、「正気を超えた本気のサニーファイヤー」で大勝利。
- 友情や絆を拒絶するアカオーニと、それらを護ることを自分に課しているキュアピースとの衝突は、鼻水たらしながら最後まで恐怖から逃げなかったキュアピースが、「キルア@H×Hも驚きな神速特攻・ピースサンダー」で大勝利。
- ひねくれ根性のマジョリーナと、筋を通して直球勝負のキュアマーチの激突は、分身なんて小細工は正面から全て根性で撃砕するとかオッサンヲタ大歓喜!なキュアマーチが、「限界を超えた裂蹴紫炎弾@仙水なショットガン・マーチシュート」で大勝利。
- 圧倒的に実力上位なジョーカーに、知恵とコンビネーションで応じたキュアビューティ&ポップの死闘は、驕るジョーカーの一瞬の隙をついた「ビューティブリザード零式発動!」コンビが、「紙一重の差」でリベンジ達成。
- もうね、上記のようなシチュだけでも胸熱なのに、バトルシーンの描き込みと演出だけでも拍手もんなのに、黄色っ鼻アカンベェ相手に気合バトルを貫き通したキュアハッピーはじめ、プリキュア部の面子のセリフがいちいち熱いんだ!。加えて、戦闘時クライマックスにOPバンクを挿入する心憎さと言ったら…東アニ、本気出し過ぎだろ。これで濡れないもとい燃えない奴は、心にチン◎が付いて無いとしか言いようが無いですな。ハイ。
- 「多分今回は顔見世程度」皇帝ピエーロ戦も、プリンセスフォームのお披露目からレインボーバーストに至る描写のまあ、豪華なことよ。で、プリンセスピースのフォームチェンジ時の横顔と、ブースト終了後のキュアハッピーの「フッ♪」のまあ、艶っぽいことよ。気合入れ過ぎなのは分かった。どうか燃え尽き症候群だけは勘弁な!>東アニスタッフ。
- バトル時及びその前後の細かい描写にも感嘆。個人的には、「ハッピーはここでOP回収かよ!」カリオストロの城なルパン走り&「ここでかめはめ波飛行術の披露かよ!」キュアハッピー、「どこの炎の錬金術師の指パッチンだよ!」キュアサニー、「倒れたポップを優しく撫で癒す」キュアビューティ、「こっそりとキュアビューティの髪なめてんじゃねーよ!」「その場所替われ!(おぃ)」ジョーカーの各シーンに◎◎◎◎◎。今回の様な濃密なエピソードに、こういう演出を加味できるスタッフ。マジリスペクト。
- しかし、何より神楽の心をハートキャッチしたのは、幻海師範もとい若返りバージョンのマジョリーナさんの巨乳ぶりだな。このマジョリーナさんは誰にも譲れない。人間界の警官さん以外。いや、マジでこの二人のロマンスエピソードやって欲しいなあ。
- 今日のキュアピースじゃんけんはチョキ。でも、まあ、今日はサザエさんに勝ち譲ってやれよ。もう充分だろ。これ以上何を望むというのか。
- EDは、文句無しで主役・キュアハッピーがトップバッター。それにしても、前回に続いての原画陣の豪華さに笑った。作画監督クラスを含めて約40名って、それこそ「正気か!?」。
- 次回予告。激闘から一転、超ほのぼの妖精ターイム。で、油断してたら、真・バッドエンド王国蠢動ってオチになるんだよな。きっと。分かってる。分かってるんだから…もっとだ、もっとワクワクさせてくれ。もう予定調和と萌えだけの深夜アニメじゃ、プリキュア以上の悦びは感じられないんだよ。つーわけで、「責任とってね」by平野文(嘘)。
- 今回は、米村正二脚本×大塚隆史演出・絵コンテ×山岡直子作監。正直、内容的には2話使って欲しかったくらい、濃密な展開。特に、3幹部と橙黄緑との戦いでは、3幹部の思想背景とかが語られるべきだったと思うので。でも、アレか。多分、第25話からの第2部で、きっとその辺りの事情は語られることになるだろうって、私信じてる。それ以外の要素については、もはや何を言うまでも無い。突き抜けたバトルとカタルシス描写は、近年稀に見る圧巻さ。改めて、東映アニメーションの底力に感じ入りました。ありがとうございました。
- ときに、キュアピースがアカオーニの足にしがみついたシーンを観て、「ドラえもん」のドラ帰国エピソードののび太&ジャイアンを思い出した人は多いだろうなあ。
>今日のキュアピースじゃんけんはチョキ。でも、まあ、今日はサザエさんに勝ち譲ってやれよ。もう充分だろ。これ以上何を望むというのか。
サザエさんもチョキ。通算成績はキュアピースの8勝5敗8分け。カツオは、スパイ任務をもう少し真面目に努めるべきとか言ってみたりして。