福島第1原発第3号機の被曝事故は100%人災な件について

現場が懸命に頑張っているのに周りがうろたえてどうするな件について(3/15)

11日前のこの↑エントリーでも触れましたが、多少原発の知識がある人間なら、あの時点で福島原発施設の配管や格納容器が破損していること、そしてBWRであるために漏出した水は相当に放射性物質で汚染されていること、双方の要素が合わされば施設周辺の水たまりが高レベルの危険物質になることは容易に予想できます(一部メディアで「この水たまりの水は使用済み燃料棒プールから漏れ出たのではないか?」という寝言を言っている自称専門家の阿呆は、相手するだけ無駄なので無視して下さい>ALL)。ついでに言えば、福島原発の周辺海域が汚染されているのもこの漏水関係。

そして3/18の段階で東電は、今回3名の関電工社員が被曝した3号機と同じ状況にあった1号機タービン建屋地下の水たまりで高い放射線を検知していました。ここまでは予想通りの展開なので、嘆くことはあっても何も驚くことはありません。高いとは言っても1時間当たり200ミリシーベルト、対応する方法はいくらでもある。しかし、その情報を現場の作業員に伝えていないとは、東電は一体どういう料簡なのか。全く以って理解できません。悪い事態に対して「腹をくくる」のと「軽く見る」のとは違うだろ?と。

被曝防止の指示を出す人間も含めて現場の方々が疲れきっているのは、重々承知しています。しかし、であればこそ、今回のようなミスを防ぐために、あるいはミスが起きても東電以外の人間への害は最小限に止めるために、東電の上層部は自らを含め全社員に重い責任と正確な行動を課すべきです。にも関わらず発生した、今回の事故。「東電による社外/下請けの人間の人命軽視」姿勢の発露と受け取られても、東電の上層部は文句を言えませんよ。

水たまりの危険性把握していた…東電伝えず

福島第一原発3号機で作業員3人が被曝(ひばく)した事故で、東電はタービン建屋地下に高濃度の放射性物質を含む水たまりがある危険性を把握しながら、情報共有を怠ったため、作業員が水たまりに注意を払わず、事故につながった可能性があることが26日、わかった。

東電は18日に1号機タービン建屋地下1階で毎時200ミリ・シーベルトの放射線量を検出、水たまりに高濃度の放射性物質が含まれる危険性を認識していた。

しかし、3号機タービン建屋で被曝した3人が24日午前に作業を開始するまでに、1号機に関するこの測定結果は作業員に伝わっていなかった。1号機とよく似た3号機の作業場所に、高濃度の放射性物質が含まれた水たまりがある可能性が伝わっていれば、作業員の被曝は避けられた可能性がある。作業員たちは汚染された水につかって作業を行い、線量計の警報が鳴っても、誤作動と思い作業を続行した。

東電福島事務所の小山広太副所長は「情報共有を徹底していれば、3号機の被曝事故は防げたはずで、反省している」と話している。

(3月26日 読売新聞)

第3号機のプルサーマル機構部分など今後の処理がやっかいな部分はまだ在りますが、第2号機の圧力容器以外は、今後事態が悪化することは恐らくないです。最悪でも、向こう数年間、今のような状態が続くだけです。しかし、それもこれも現場の対応能力が長期間に亘って維持できればのこと。東電でも経産省/原子力安全・保安院でもどこでもいいですが、そのあたりの長期ビジョンをちゃんと考えている人間はいるんですかね?。それこそ事故が起きてからじゃ遅いんですが。

え?菅総理と民主党政権のお歴々への要望?。敢えて細かく言及はしませんが、災害対策基本法を適用せず致命的に遅きに失した被災地への物資供給、松島町へのパフォーマンスボランティアツアー企画、昨夜の菅総理の会見の無意味さ、ついでに、同総理の秘書だった松本清治氏@武蔵野市市議の馬鹿「自画自賛」ビラの件etcを目の当たりにしますと、もういいです。この2週間、◎◎◎は全く政権与党の邪魔はしていない。なのにこのザマかと。

とにかく、東電は猛省を。日本は、貴方がたや、自衛隊や協力企業を含む関係者に今と未来を任せるしかないんだから、頼みます。

ここで「【MAD】魔法少女まどか☆マギカ×攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG」を紹介。

それにしても流し眼パートはやっぱりQBなのなー(笑)。

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