方や、亡きねるらの想いを抱き、自分らしいメイドとして生き続ける道を選んだなごみ嬢。方や、自分のメイド道を貫きながら散り、血の薔薇の中に沈んだ愛美。この二人の対比を軸とし、やくざ映画の様式美を残しつつ、アニメとしてのお約束事も描き切った第7話。なごみ嬢の忍者へのジョブチェンジ(仮)は流石に予想できなかったが、まずは王道の展開。シリアスとギャグの塩梅が良く効いた良エピソードでした。
とにかく、とんとことん側に死者が出なくて良かったよ。第7話の次回予告でゆめちがフラグを立たせまくっていたんで心配で×2。…と油断していたら次回誰かが退場するかも知れないから、本作は油断できない。
「自分を変えない道を選んだなごみ嬢だからこそメイドであり続けて欲しい」と願う嵐子さん。「変わらないために変えなきゃならないものもある」と諭す大将。この二人を、変わり続ける未来から逃げない陽の存在とするなら、「嵐子さんを含むとんとことんに対し『丸焼きになれば良かったものを(≒メイドリアン吸収合併の邪魔となる愛美を排除するために同店をエサにしたということ)』と言い放つ」冷酷な凪は過去の怨讐に囚われた陰の存在。愛美が退場した次回以降、とんとことんと凪の対立、陽と陰の衝突が物語の軸になるのだろうか。そして、その対立のラストにみやび始めメイドリアン離脱組が介入する展開となるのだろうか。シリーズ後半も本作から目を離せません。
最後に小ネタ。
- アキバの所轄は秋葉原署。万世橋署じゃないんだ。
- 愛美のセリフ「おどれ(宇垣)のホントとうちのホンマは違うんよ」。見た目の事実と心の中の真実は違う。深い。
- 愛美を平手打ちしたなごみの啖呵「生きろよ!殺すなよ!」沁みる。
- 短機関銃を奪った時の直角スライディングといい、苦無投げの正確さといい、なごみ嬢の戦闘力かなり上がってね?
- 愛美が宇垣に援軍を断られた電話ボックスの向こう側で青から赤に変わる信号機。こういう細かい演出大好きよ。
- ねるらちゃん推しのオタ三人衆。確かに「推しの死」って普通ないわな。
- 愛美組の襲撃人数や反撃規模を正確に把握し、あまつさえ愛美に肉弾でダメージを負わせるゾーヤ。流石元軍人。
- まさかの諏訪部順一降臨w
- 組織トップの甘い誤算、タカ派無き脆弱な組織の行く末として、メイドリアンの消滅劇はM&Aを見ている人間として結構笑えない事例。
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