問題の本質から目をそむけ、臭くもないものの蓋を閉じようとする学者先生達の思考停止ぶりに絶望した!
思考が硬直している御用学者連中や、彼らに問題丸投げして票にならない活動には汗をかかない政治家さんたちは、相変わらず度し難いですな。子供たちに携帯を持たせた大人やサービサーのニーズの確認、有害なサービスを提供している業者やそれを悪用する輩の責任を問うより先に、携帯電話の使用禁止/制限から入るというのは、安直というより怠慢ですよ。
さらに腹が立つのは、本記事はじめその他主要メディアがこの件の記事につけたタイトル。
- <教育再生懇談会>小・中学生の携帯使用を制限 報告に盛る(毎日新聞)
- 教育再生懇「小中学生に携帯持たせるべきでない」(産経新聞)
- 小中生は携帯所持禁止を=通話機能限定も提言へ-教育再生懇(時事通信)
- 教育再生懇「小中学生の携帯禁止を」(産経新聞)
- <子供の携帯電話>有害情報閲覧制限など提言へ 教育再生懇(毎日新聞)
- 小中学生に携帯持たせず=教育再生懇の中間報告素案(時事通信)
教育再生懇談会はその硬直化した思考に縛られながらも、携帯電話の使用「禁止」だけに拘泥せず、部分的な使用「制限」の可能性にも言及しています。携帯電話の機能や周辺サービスの取捨選択の可能性を検証する必要性がある以上、当然のスタンスです。しかし、上記のようなメディアの大半、そして下記にあるような発言をしている政治家さん達は、既に「禁止」の方向で世間のコンセンサスを取る気満々のように見受けられます。要するには彼らは、「携帯電話を通じた小中学生の非行活動」問題について「携帯電話」というツールを安直に禁止する一方で、「小中学生の非行活動」の根本的解決には触れる気がないのでしょう。
もう一度書きます。問題の本質の改善策精査を怠り、規制や制限へ「逃げる」のは、ただの怠慢です。今回、携帯電話の使用を制限したところで、小中学生のモラル低下や家庭/学校の指導力低下といった問題の本質対応を怠れば、早晩同じ問題が発生します。その時、学者先生や政治家さんそして官僚たちはどう対応するつもりなのか。その点について神楽は意地悪くも非常に興味があり、そしてその説明がなされない限り、仮に効果があったとしても、今回の決定を支持することはできません。
政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾塾長)は17日、都内で会合を開き、小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者らに求める提言を、今月末にまとめる一次報告に盛り込むことで一致した。報告には、小中学生が使う携帯電話の機能を、通話や居場所確認に限定するよう携帯電話業界に求めることなども盛り込む。
会合で、町村信孝官房長官は「携帯電話を使った犯罪が多発しているので、携帯会社任せにせずに規制を考えることが必要ではないか」と述べた。山谷えり子首相補佐官は会合後の記者会見で、「携帯を強制的に持たせないわけではないが、教育的視点から、保護者や業界に深く考えてもらうよう、メッセージを発信したい」としている。
(5月17日 時事通信)
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