民主党の小沢一郎代表が7日の党代表選で「私自身が変わる」と訴え、周囲を驚かせた立会演説。「ニュー小沢」像の原点となったこの演説は、小沢氏の変化を訴えたい若手議員と「変わる」に抵抗感を持つ古い側近の激論の末、小沢氏が若手の意見を採用して生まれたことが分かった。これまで「側近政治」と批判されてきた小沢氏が、若手の声を取り入れ「変わる覚悟」をみせたかったようだ。
小沢氏に近い若手議員グループ「一新会」は、代表選での小沢氏支持を所属議員に電話で訴えたが、多くの議員が「わがまま」「壊し屋」などと難色を示した。危機感を抱いた若手議員たちは、国会近くのビルの一室で対応を協議。「私は変わる」「共生」「全員野球」の三つのキーワードを盛り込んだ演説の草稿を起草し、小沢氏に持ち込んだ。「これは『小沢人間宣言』だ」と若手の一人は意気込んだ。
だが、草稿を読んだ昔からの側近たちは「高校生の作文だ」と指摘。一方の若手も「(昔からの側近は)小沢さんを絶対視し、『なぜ変わらなければいけないのか』と思っている」と反発した。複数の関係者が「(若手と側近の間で)何度も激しい議論があった」と振り返る。
最後は小沢氏が「僕は(代表選で立候補を求めた議員の)御輿(みこし)に乗った。担がれる側が文句を言ってはいけない」と側近をいさめ、若手の意見を採用したという。【衛藤達生】
(毎日新聞) – 4月21日
何、この三文芝居。
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