オリックス・中村紀洋内野手(33)の退団が12日、正式に決まった。この日、大阪・北区の球団事務所で本人同席のもと6度目となる最終交渉に臨んだが、残留へ合意しなかった。今後はトレード、もしくは自由契約となって国内球団への移籍先を探るが、現状は全球団が“NO”。「お金じゃない」と悲痛な叫びをあげるノリのフルスイングが、日本球界から消える可能性が高まった。
必死に、笑顔を作った。午後6時、茂木立(もぎたて)仁弁護士(39)を伴って、約1時間の最終交渉を終えた中村は「合意できなかったけど、すっきりした気持ちで納得して終わった」と言い切った。「ホンマは泣きそうやった」二転三転した約1か月の騒動に自らピリオドを打った。
決別の覚悟だった。午後4時30分に球団事務所に到着したが、外出していた小泉隆司球団会長(66)の到着を20分待った。一昨年、熱心に獲得に動いた球団トップは交渉の最後に顔を出し「残念。ご縁がなかったね」と握手を求めただけ。それでもノリは「感謝しています」と絞り出した。
もはや修復は不可能だった。9月29日に左手首を手術した際のフォローなど、あらゆる待遇面の改善を求めて対立。この日、機谷(はたたに)俊夫球団代表(44)は「一切下交渉から変わっていないわけじゃない」と、昨年の下交渉で提示した2億円から60%減となる8000万円から上方修正していたことを明かした。それでも、一度凍り付いた気持ちは溶けなかった。
かつての5億円プレーヤーの前途は険しい。今後、球団側がトレード先を探るが、ヤクルト・多菊善和球団社長が「ああいうタイプの選手は、ウチはいらない」と突っぱねれば、日本ハム・高田繁GMは「三塁は(新外国人の)グリーンもいますし」と門前払い。ロッテ・瀬戸山隆三球団社長は「今のところ獲得する意思はありません」と明言。三塁には今江がおり、前ソフトバンク・ズレータを獲得するなどポジションはない。
巨人も「ありません」と清武英利球団代表。歴史の浅い楽天も「若手への切り替えが進んでいる。チーム事情にそぐわない」(山下大輔編成部長)と各球団とも補強がほぼ終わった段階を強調した。阪神・岡田彰布監督にいたっては「打率3割5分、50本塁打を打ってくれる助っ人なら、素行面に目をつむることもある」とトラブルメーカーぶりに苦言を呈した。
「国内がなければ? 海外も考える。でも2000万円でもいいです。お金じゃないんです、ホントに」焦るノリは13日から大阪・泉南郡で自主トレを公開することを決めた。手術以来のフリー打撃で、フルスイング健在をアピールするしかない。
(2007年1月13日(土) スポーツ報知)
国内で可能性があるのは、せいぜい西武くらい?。でも一応「おかわり」の方の中村がいるしなあ>三塁。 海外だと台湾とか?(そういや芝草@元ホークスの台湾リーグ挑戦はどうなったんだろう?)。とりあえず、全ては身から出たサビと言うことで>ノリ。
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