「アキバ冥途戦争」第12話(最終話)「萌えの果て」感想 ~ 「萌えは死なず」

ただ受け継がれてゆくのみ。

嵐子が去り、大将も死に、そして凪も殺された。1985年から1999年のアキバメイド界の生き証人たちが世を去った世界で、なごみは己がメイド道を貫き続ける。例え、車いす生活になっても、かつての同僚たちが記憶のかなたに去ったとしても。生きて。引き継いで。嵐子が最後に選んだ髪留めを身に着けて。そこにご主人様がいる限り。

最期まで展開の読めない作品、快作であり怪作であり奇作、そして名作でした。とんとことんのラストライブ、第1話や第5話を下敷きにしながら、一時闇落ちしたとは言え、不殺を貫くなごみのステージに仕上げたのは見事。そんななごみの命を張ったパフォーマンスに追い詰められていく、「救われたかったが救われなかった」凪の狂気の描写も見事。そしてその凪への決着を、「なごみに目覚めさせられた」つきちゃんメイドの一発と「己の過去を清算した」御徒町の竹槍で着かせてエンディング入りさせた演出も見事。オリジナルアニメの見ごたえ満載の最終話でした。御見事。


嗚呼、面白かったなあ。萌えと狂気のマリアージュ。第二期は間違いなく無い作品。コンセプト一つとっても客を選ぶコンテンツではあった。だが、それがいい。とても良かった。

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