アニメ
神楽舞衣
「スマイルプリキュア!」第48話(最終回)「光輝く未来へ!届け!最高のスマイル!」感想 ~ 「決まり手は、アルティメットハッピー無限シルエットのだいしゅきホールド」
- まずは、大相撲・高見盛の引退発表に涙。ボロボロになりながらも最後まで良くがんばった。感動した。お疲れ様でした。
- で、肝心の本作。「ここまで露骨にDX3の焼き直しで茶を濁すとは思わなかった」。がっくし。
- 前作「スイートプリキュア♪」が「前半2クールの迷走が無ければ佳作」なら、本作は「前半2クールまでなら良作」。なして、どうして、こうなった?。このご時世、4クールを満足に完走することは、そんなに困難なのか?。初代「ふたりはプリキュア」「フレッシュプリキュア!」そして「ハートキャッチプリキュア!」ではできたことが、何故できない。
- プリキュアはじめ主要キャラクターは良かった。声優陣の熱演は歴代トップクラス。個々のエピソードの中には傑作も多かった。なのに、シリーズ全体を通すと、ストーリー破綻が著しく、初期に散りばめられた設定の数々も活かしきれず、デコル商法に引きずられたせいもあるでしょうが、同じような展開の繰り返しで、演出的にもマンネリ感が酷かった。なまじ個々の素材が光っていただけに、全体構成の失敗がそれらの持ち味を打ち消してしまったことは、非常に残念です。責任者たる米村正二&大塚隆史両氏には、敢えて猛省を期待します。
- 今日の最終回、見所と言えば、第6話を髣髴させる「別れは笑顔」のシーンと総集編ED。これくらい。あとは…うーん。お約束過ぎると言うか、安直と言うか、尺の取り方(何故泣かせばかりに時間をとる?)に問題があると言うか…。
- 一方で、レギュラー声優陣の皆さんは、本当に良くがんばった。
- 星空みゆき嬢&キュアハッピー役の福圓美里女史。天然ボケかつ芯の強い主人公役をやらせれば一級品なのは、「ストパン」で実証済みでしたが、本作では、気合の入った雄叫び系や、ヤンデレ系の演技でも聞かせてくれる声優さんだということが分かりました。多々のウルトラハッピーな名演技、ありがとうございました。
- 日野あかね嬢&キュアサニー役の田野アサミ女史。本作を通じて一番成長した声優さんだったでしょう。特に、「意外に常識人な(失礼!)」関西人としての本領発揮な突っ込みシーンや、静かにためた怒りを感情と共に爆発させる時の演技には、感心しました。これからの一層の活躍を楽しみにしています。
- 黄瀬やよい嬢&キュアピース役の金元寿子女史。イカ娘や「琴浦さん」の琴浦春香嬢と、良役に恵まれている彼女が、そのあざとかわいい演技力を十二分に発揮していたのが本作のキュアピースだったと思います。アニメ最萌トーナメント2012年大会ベスト16は伊達じゃない。「あざとイエロー」の称号は、金元女史の演技とともにあり。
- 緑川なお嬢&キュアマーチ役の井上麻里奈女史。「頼れるお姉ちゃん」「なおかーさん」としての凛とした口調とネタキャラとしてのコミカルさを上手くブレンドした演技力に、その実力の高さを感じながらの1年でした。改めて賞賛の辞を捧げます。
- 青木れいか嬢&キュアビューティ役の西村ちなみ女史。作中の良識と頭脳の代表格にして、薄い本の世界では「プリキュア部随一の変態」を髣髴させる「危ないキャラ」を演じ切り、中の人たちのまとめ役としても中心にあった、ベテランさん。ピン戦闘の時の啖呵などは流石でした。お疲れ様でした。
- キャンディ役の大谷育江女史、ポップ役のCV阪口大助氏、そして、バッドエンドサイドも、「狂気の道化」ジョーカーさん役の三ツ矢雄二氏はじめ、三幹部の皆さん、良い味を出しておられました。あなた方の熱演に対しては、何も申し上げることはございません。本当にありがとうございました&お疲れ様でした。
- 次週からは「ドキドキ!プリキュア」がスタート。どうか、前2シリーズの反省を活かして、4クールを通しての良作、声優陣の熱演が報われる傑作になって欲しいと祈るばかりです。
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