偽電話を受けて取り継いだ女性看護師が責任を感じてしまったのは分かる。しかし、それでも彼女は死ぬべきではなかった。何故なら、彼女の死は今後永遠に、ウィリアム王子とキャサリン妃そしてその子らの人生に紐付けて語られてしまうことになるから。彼らの人生の陰となり続けてしまうから。
恐らく、体調を崩しているキャサリン妃とその胎児の健康を回復/向上させることに、そして、体調を悪化させる要素から彼女を遠ざけることについて責任がある病院全体が、極度の緊張下にあったのだろう。その最中での今回の事件。通常の一般人ならば「そこまで追いつめられる」ことは無かっただろう。しかし、女性看護師は「追いつめられて」しまった。「いつものノリで」悪戯電話をかけたオーストラリアのラジオDJと「いつもの状態ではない」女性看護師のギャップが生んだ悲劇と言える。
今回の悲劇についてDJを責めるのは当然だし、DJも責任を感じるべきだ。しかし、コトの当事者が「お互いの置かれている状況を正確に把握していない」認識ギャップの下では、このような悲劇は万人において起こりうる。日本の「いじめによる自殺」事件において、自殺者をいじめで追いつめ、自殺者の死の責任について世間から糾弾されている側から、「なんでこの位で自殺する?」「これからの人生を無茶苦茶にされた自分たちこそ被害者だ!」という発言が絶えないことからも分かるように。
キャサリン妃の入院先で偽電話受けた看護師が死亡、自殺か
【AFP=時事】英国のウィリアム王子(Prince William)の妻キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)が入院していたロンドン(London)市内の病院にかけられた偽電話を受けた女性看護師が7日、死亡しているのが発見された。自殺とみられる。
死亡したのはジャシンサ・サルダナ(Jacintha Saldanha)さん。サルダナさんは4日、オーストラリアのラジオ局「2Day FM」のパーソナリティー2人がエリザベス女王(Queen Elizabeth II)とチャールズ皇太子(Prince Charles)になりすましてかけた偽電話を最初に受け、最終的にキャサリン妃の病状を漏らした同僚につないだ人物だった。
王子夫妻はサルダナさんの死に「深く悲しんでいる」と発表。一方、偽電話をかけたパーソナリティー2人は、当面のあいだ番組への出演を見合わせるという。【翻訳編集】 AFPBB News
(12月8日 AFP=時事)
それはそれとして、大津市のいじめ自殺事件の真相隠蔽疑惑は、結局どーなっちまうんだろうねえ。嘉田由紀子@滋賀県知事殿は、衆院選で日本未来の党が惨敗した後、この事件の真相を追及して公にしたら、来年の参院選ではもうちょっと、世論の支持を集められると思うよ。できれば、だけど。
ここで「【東方アレンジ】亡き王女の為のセプテット/ Red Moon Orchestra」を紹介。
これは良いアレンジ♪。
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