2010年W杯はオーストラリアで開催?

 南アフリカが2010年ワールドカップ(W杯)の開催に失敗した場合、オーストラリアとニュージーランドが大会の開催を希望している。オセアニアの2カ国は過去にW杯を開催した経験はなく、オーストラリアは2018年大会の招致を準備していた。しかし、南アフリカが資金や物資の面で窮地に陥った場合、開催が8年早められる可能性もあるかもしれない。『シドニー・モーニング・ヘラルド』紙が報じた。

南アフリカの準備は予定より遅れており、特に組織委員会は新スタジアムやインフラ面の不備に不安を抱いている。2014年大会に立候補するブラジルは現時点で2010年大会を開催できる状態ではないため、FIFA(国際サッカー連盟)が南アフリカ開催を断念した場合にはアジア・オセアニアが最有力候補に躍り出ることになる。

現在南アフリカは3個所のスタジアムを改修し、新たに3個所を建設しようとしている。政府はスポーツ施設の建設に7億5000万ドル(約5億8000万ユーロ/約870億円)、道路や鉄道、空港などの整備に80億ドル(約60億ユーロ/約9000億円)の予算を計上した。しかしオーストラリアでの報道によれば、南アフリカサッカー協会は内心では開催を不安視しており、W杯の開催権を剥奪されることを恐れているようだ。

今のところFIFAはこのうわさ話を笑い飛ばしているが、シドニー・モーニング・ヘラルド紙は関係者の次のようなコメントも掲載している。「FIFAのブラッター会長が現時点で厳しい決定を下すことはできないが、来年6月に会長に再選されたとしてその時点で南アフリカの状況が改善されていなければ、介入する可能性もある」

オーストラリアにはすでにW杯を開催可能なスタジアムが5つ(メルボルン2つ、シドニー2つ、ブリズベン1つ)あり、パースにも新たなスタジアムの建設が予定されている。“緊急”の立候補が行われる場合には、2011年のラグビーW杯に向けてすでに改修が進められているニュージーランドのオークランド、ウェリントン、クライストチャーチの3個所のスタジアムが会場となるかもしれない。

(2006年9月1日(金) スポーツナビ )

時差をほとんど気にしないでいい分、個人的にはオーストラリア開催はウェルカムですが、さてさて。

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