オリックス <8591> の藤木保彦社長は12日の決算発表会見の席上、元通産官僚の村上世彰氏率いる投資ファンド(村上ファンド)から出資金と役員を引き揚げ、提携を解消すると明らかにした。シンガポールへの運用拠点の移転に伴い、村上氏から出資分の買い取り要請があったという。発足以来のパートナーとの提携解消は同ファンドの投資姿勢の転換を象徴する事態といえそうだ。
(時事通信) – 5月12日
「黒幕:宮内、道化役:村上」と散々突っ込まれていた同ファンドですが(実際はちょっと違います)、海外にトンズラするにあたって、とりあえずの手切れを言い渡されたって感じですね。もちろん、宮内氏から村上氏に対して。ただし、運用委託は続けるそうですから、オリックス&宮内氏の本音は「いわんやおや」って感じですね。
そもそも金儲けが仕事なんだから、どんなに振る舞いが下品でも、インサイダーやライブドアのような違法取引をやらない限り(どうせやってるだろうけど)、神楽は村上ファンドを否定しません。先日の外資系PEの丁稚連中のごとく尊敬もしませんが。
ただし、金稼ぎ以外の大義名分の無いファンドオブファンドの出先機関風情が、企業経営に手前勝手な都合だけでしゃしゃり出てくるなとは言いたいですね。小学生レベルの資本主義を振りかざして資本の論理を暴走させても、大衆は味方につきませんよと。本音は「儲けないと出資者から怒られるんです。どうか儲けさせてください」なのに、ハッタリかましてんじゃないよと。もっとも、阪神電鉄のケースについては、阪神経営陣の方が無能で怠惰という一点において、村上氏より罪深いです。
- 作者: 水島愛一朗
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