外部情報だけだと、全く真相が分からないこの事件。犯人候補が皆無と言うのではなく、犯人候補が多過ぎるために。
みかじめ料絡みのヤクザとのトラブル疑惑から、元従業員や顧客からの逆恨み、株式市場絡みの闇、失踪中の創業家三代目騒動の関与、果ては長年の「大阪王将との軋轢」の延長線上で、吉松育美&バーニング事件の巻き添え説まで飛び出て、もう何が何だか。
直前に社長の早朝スケジュールが雑誌に掲載されていて、「その時間なら誰でも狙えた」という事実が、更に犯人像を絞り難くしている。砂場の中の針を探す作業の困難さが、砂丘の中の針を探す作業のそれにグレードアップしたかの如くだ。
殺しの手口から見て、多分、何かと何かの糸は何処かで繋がっているんだろう。しかし、それが何と何なのかは、さっぱり分からない。多分、これからも分からない。
こういう犯罪が、一番怖い。世間の漠然とした妄想と恐怖が一人歩きして、真相を覆い隠してしまう事件が、一番恐ろしい。
19日午前7時ごろ、京都市山科区の「餃子の王将」本社前の駐車場で、同社の大東隆行社長(72)が血を流して倒れているのを社員が見つけ、119番した。
病院に搬送されたが、死亡が確認された。
京都府警によると、拳銃で撃たれており、殺人未遂事件として捜査している。
京都市消防局によると、男性は右胸に1カ所、左脇腹に2カ所の幅約1センチのけがをしており、あおむけに倒れ、救急隊が到着した時点で、心肺停止の状態だったという。
王将フードサービスによると、大東さんは毎朝午前7時ごろに同区内の自宅から自家用車で出勤。この日も本社に大東さんの自家用車があったことから出勤直後に被害にあったとみられている。同社の担当者は「これまでに本社に脅迫のようなものはない。銃撃されるような心当たりはなく驚いている」としている。
現場は京都府警山科署の約2キロ南で、工場などが並ぶ一帯だが、付近には保育園や小学校などもある。
中華料理店「餃子の王将」は大東隆行社長の義兄で王将フードサービス(京都市)創業者の故・加藤朝雄氏が、昭和42年にオープン。東証1部上場。平成25年9月中間連結決算の売上高は374億円。全国に約500超の店舗を構える業界トップ中華レストランチェーン。
(12月19日 産経新聞)
なぜ、人は「餃子の王将」の行列に並ぶのか? (プレジデントムック)
- 作者: 野地秩嘉
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2010/02/12
- メディア: 大型本
- クリック: 139回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
田中容疑者は大林組襲撃にも関わっていたということだから、やっぱ、餃子の王将の本件も、みかじめ料や利権絡みのゴタゴタだったのかね。