独調査会社インフラテストの現地時間27日午前0時過ぎの予想得票率によると、SPDは約26%、与党・中道右派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は約24%、緑の党が約15%。自由市場主義を掲げる自由民主党(FDP)は得票率約12%の見通し。
また微妙な勢力図になったなあ。連立政権交渉は前回以上に苦労するだろう。
SPD+緑+FDP「やってみせろよ、オラフ!(勢いで)」
CDU/CSU+緑+FDP「なんとでもなるはずだ!(根拠なし)」
SPD+CDU/CSU「大連立だと!?(…もうやめとけよ)」
てな感じで。それにしても、
総選挙で勝って政権運営で苦労確定なメルケル@ドイツな件について(2013/9/23)
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「ドイツ連邦議会選挙、メルケル首相傷だらけの勝利」な件について(2017/9/25)
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【少数与党政権か再選挙か】9月の連邦議会選挙を受けた連立協議が決裂 ~ ドイツ【メルケル降板か】(2021/11/20)
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【B90/GrとAfDの躍進】アンゲラ・メルケル独首相、キリスト教民主同盟(CDU)党首を辞任へ【CSUとSPDの惨敗と共に】(2018/10/29)メルケル率いるCDUと連立政権に戻った社会民主党(SPD)との関係は、移民政策を巡って逆に悪化。統一会派の片割れ・キリスト教社会同盟(CSU)は地元・バイエルン州議選で大敗。CDUとSPDはヘッセン州議選で大敗。それも「極右」ドイツのための選択肢(AfD)と「浮世離れ左翼」同盟90/緑の党(B90/Gr)躍進の陰で。
「社会全体から中庸が減って右寄りと左寄りが増えている図、か」
「今のドイツは少し思考と志向が易きに流れているようね。私が一から教えてあげるわ」
この8年間のドイツ政界の変化を見ていると、中道右派の弱体化が順調に進んでいったことが分かる。これはメルケルにとって誤算だったのか。それとも計算通りだったのか。
ドイツで26日午後6時(日本時間27日午前1時)、総選挙(連邦議会、基本定数598)の投票が締め切られた。事前の予想どおり、二大政党の激しい接戦となっているものの、現地時間午後11時を過ぎて、中道左派の野党・社会民主党(SPD)が僅差で有利となってるもよう。政権づくりへ向けた連立交渉が、加速することになる。
独調査会社インフラテストの現地時間27日午前0時過ぎの予想得票率によると、SPDは約26%、与党・中道右派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は約24%、緑の党が約15%。自由市場主義を掲げる自由民主党(FDP)は得票率約12%の見通し。
SPDの首相候補、オラフ・ショルツ副首相は、ドイツ国民が変化を求めて投票したと述べ、在任16年を経て引退するアンゲラ・メルケル首相の後任に自分を選んだのだと強調した。SPDが第一党になった場合、2005年以来の返り咲きとなる。
一方、メルケル氏の後継としてCDUを率いるアルミン・ラシェット党首は、結果はまだ「不透明」で、自分がドイツ首相になると期待を示した。ただしCDU・CSUの得票率がかつてないほど大きく落ち込んだことは認めた。
緑の党は議席数を大きく伸ばしたもようだが、首相の座を獲得できるほどではない。FDPと共に、連立交渉のカギを握ることになるとみられる。
今回の選挙では従来より大勢が郵便投票で投票しているため、全体の正確な開票結果が分かるまでにはかなり時間がかかる見通し。
CDUのラシェット氏は支持者を前に、「この結果を喜ぶわけにはいかない」と、やや沈痛な面持ちで語った。
ただし、他党党首たちとのテレビ討論で、政界での自らの今後を尋ねられると、今後の連立交渉で中核的な役割を果たすのは自分だと力説した。
「私は党首として、予備的な協議を実施していくつもりだ」と、ラシェット氏は述べた。
ラシェット氏は現在、CDU党首に加え、ノルトライン=ヴェストファーレン州(NRW)首相でもある。以前は、選挙結果がどうなってもNRW州首相は辞任すると発言していたが、26日夜のテレビ討論会ではこれに言及しなかった。
新型コロナウイルスのパンデミックの最中の総選挙とあって、ワクチンや感染対策が選挙戦の主要テーマとなるかと思われたが、実際に有権者が重視したのは、気候変動、経済、インターネットのブロードバンド通信速度などだった。
今年7月にはドイツ西部が壊滅的な洪水に襲われ、190人が死亡し、人口の多い2つの州で甚大な被害が出た。
ただし、今ではどの政党も気候変動対策を重要課題に掲げ、再生可能エネルギーへ移行するための対策を打ち出しているだけに、緑の党だけが特に有利だったわけではない様子だ。
■どのような連立に
SPDとCDU・CSUはいずれも、過去4年間のような大連立に消極的なため、どちらが第一党になるにしても、少なくともほかに2つの政党が連立政権に参加することになる見通しが高い。
ドイツでは、連立政権は政党の色で示される。中道左派のSPD(赤)が勝てば赤黄緑の「信号」連立、保守派のCDU(黒)が勝てば黒黄緑の「ジャマイカ」連立といった具合だ。
ただし現状では、「左翼党(Die Linke, the Left)」は議席を獲得できるほどの得票数が見込まれていないため、「赤・赤・緑」の連立実現の可能性は低い。
また極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」との連立を受け入れる政党はないとされるため、連邦レベルでの連立交渉にAfDがかかわる可能性はほとんどない。
投票日前のAfD支持率は全国的に10-12%で、得票率も約11%になる見通し。特に東部ザクセン州とチューリンゲン州では最大政党になるとみられる。
移民排除、イスラム教徒排除を主張するAfDは、東西ドイツ再統一移行、経済的に困窮してきた旧東独の一部地域が支持基盤となっている。
(2021/9/27 BBC)
ここで「ターボ、マフティーやるもん!」を紹介。
とりまこれで。
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