「中東の覇権に王手をかけたつもりが、気付けば王手詰みを仕掛けられていたでござるby米国」の巻。万骨枯りて一将功ならず、か。ブッシュ米大統領はどういう表情をしながらこの報告を受け取ったのか、些か意地悪くも興味があります。
それにしても流石と言うべきは、下っ端テロリストから才覚だけで一国の首長にまで成り上がったアフマディネジャド大統領。サバイバルと好機に関する嗅覚はただモンじゃないと、改めて評価。勿論、尊敬なんぞしてやらんがね。
【カイロ高橋宗男】イランのアフマディネジャド大統領は2日、イラクを初訪問し、タラバニ大統領やマリキ首相らイラク政府首脳と会談した。イラン大統領のイラク訪問は1979年のイラン革命以来初めてで、アフマディネジャド大統領は首脳会談前の共同会見で「両国関係の新たな章を開く」と、訪問の意義を強調した。イラクに2日間滞在し、10億ドル規模のイラク支援策などを協議する。
アフマディネジャド大統領は2日午前、バグダッド国際空港に到着。ジバリ外相の出迎えを受けた後、バグダッド市中心部のタラバニ大統領邸宅に向かった。主要官庁が集中し、米軍が強固に警備するグリーンゾーンには立ち入らず、大統領宅を拠点に会談を重ねる。
イランと米国が核開発問題をめぐり対立する中、アフマディネジャド大統領は、十数万人の米兵が駐留する「敵陣」に乗り込んだ形だ。治安上の理由から電撃的にイラクを訪問したブッシュ米大統領などとは対照的に、事前に訪問日程の概要を公表、イラクとの親密ぶりを演出する余裕も示した。
両国は、イラン・イラク戦争(80~88年)などで敵対していたが、03年のフセイン政権崩壊を機に、急速に関係を改善した。背景には、イラクにイランの国教であるイスラム教シーア派が主導する政権が誕生したことがある。イランはイラクに対し、サウジアラビアやエジプトなど他のイスラム教スンニ派諸国よりも強い影響力を行使している。
(3月2日 毎日新聞)
アフマディネジャド大統領と対照的に、彼自身の才覚や潜在力については未知数のまま、大国・ロシアの次期大統領になることが決定的となったのが、メドベージェフ氏@ロシア第1副首相。周囲の予想通り「プーチンの後継者」として「先帝」の傀儡大統領に甘んじ続けるのか、それとも過去歴代の「ロシア大統領」&「ソ連時代の共産党書記長」と同じく、前政権トップの批判を足がかりに自己の権力基盤を構築するのか。
とりあえずは、メドベージェフ次期大統領そしてプーチン「次期首相」の最初の一手に注目ですね。
メドベージェフ氏圧勝へ=有権者の出足好調-ロシア大統領選
【モスクワ2日時事】ロシア大統領選挙は2日、広大な国土で一斉に投票が行われた。プーチン大統領が後継指名したメドベージェフ第一副首相(42)が圧勝するのは確実な情勢だ。投票締め切り後、即日開票され、モスクワ時間2日夜(日本時間3日未明)にも大勢が判明する見通し。
大統領選には与党・統一ロシアが推薦するメドベージェフ氏のほか、野党・共産党のジュガーノフ委員長(63)、与党系の自由民主党のジリノフスキー党首(61)、野党・民主党のボグダノフ党首(38)が立候補している。
各種の世論調査では、メドベージェフ氏は70~80%の票を獲得し、地滑り的勝利を収めると予想されている。
2期8年を務めたプーチン大統領は、昨年12月の下院選で統一ロシアを大勝に導いた後、メドベージェフ氏を後継に指名。5月に発足する新政権では首相に就任する意向も表明し、二人三脚で大統領選圧勝を目指してきた。
メドベージェフ、プーチン両氏は2日、それぞれモスクワで夫人とともに投票、「いい気分だ」と語り、勝利に自信を示した。
メドベージェフ氏の勝利が確実な中、投票率の動向が焦点の一つ。中央選管のボリソフ委員は「投票者の出足は好調。選挙が退屈だとか選択肢がないという批判は当たらない」と述べた。投票率が前回大統領選(64.3%)並みかそれ以上になれば、プーチン政権が万全の態勢で取り組んできた権力継承は滞りなく進むとみられる。
(3月2日 時事通信)
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