考えられる犯人像
- 「親米政権の転覆→世界への核拡散の防波堤決壊→更なる混沌スタート」狙いのイスラム系原理主義派連中
- 「↑絡みの核ビジネス展開」「パキスタン内乱&国際社会大わらわ→自国への国際圧力の相対的低下」狙いの北朝鮮(ラングーン事件という前科が有るしね)
- 「ブットを餌にしたテロ誘発→国内過激派孤立」狙いで自作自演(orテロ放置)したムシャラフ政権(根拠はありませんがコレっぽい気がするんだよなあ)
いずれにしても、パキスタン国民及び周辺諸国にとってメリットなんて欠片も無いこのテロ行為。対北朝鮮・中東戦略の観点から言えば、日本も無関係ではありませんぞと。
【ニューデリー栗田慎一】地面に散らばる遺体。血や肉が焼け焦げるにおい。18日パキスタン南部の都市カラチで起きたブット元首相を狙ったとみられる自爆テロ事件の現場は陰惨を極めた。ブット氏、ムシャラフ政権双方は事前に事件を予告するような発言を繰り返し、厳重な警備体制が敷かれるなか、130人以上が死亡する同国史上最悪の自爆テロは起きた。
ブット氏は帰国前、国際テロ組織アルカイダなどによる自身へのテロへの懸念を強調。17日の記者会見では「だれも私の帰国を止められない」と語り、危険を顧みず帰国する姿勢を示した。
ブット氏が帰国を強行した背景には、一時は反ムシャラフの旗手として国民の期待を集めていたブット氏の人気が「最近になって落ち始めた」(地元記者)ことがある。6日の大統領選では、ムシャラフ政権との協議を優先するために人民党議員に自党候補に投票させず棄権させた。権力への復帰を目指して大統領とも協力するなりふり構わぬ姿勢に国民は不満を強めつつある。帰国の背景には、人心を取り戻したい思惑もあった。
ブット氏が、政敵ムシャラフ大統領と協力できる接点は「対テロ戦争」しかない。7月のモスク(イスラム礼拝所)「ラル・マスジッド」の武力鎮圧に全面支持を表明したのはそのためで、直後に大統領とアラブ首長国連邦で初めて直接会談を実現させた。その半面、イスラム過激派が反感を強め、テロへの懸念につながった。
一方、アジズ首相をはじめムシャラフ政権幹部は、「帰国は見送った方がいい」と繰り返し、「過激派による自爆テロは防ぐのが難しい」と今回の事件を予測するような発言もしていた。
ムシャラフ大統領は6日の選挙で再選を果たしたものの、最高裁が選挙の有効性について審理中だ。政治危機をひとまず脱したとはいえ、民政移行までにはなお曲折が予想される。「ブット氏の早期帰国は大統領への圧力を増やし、政治的安定を損なう」との懸念が与党内にあり、テロの脅威を理由にブット氏の帰国を引き延ばしたい意向もあったとみられる。
事件はブット氏に反発するイスラム過激派の犯行との見方がある一方、長くイスラム過激派弾圧を続けてきたムシャラフ大統領を差し置いて、現時点で過激派がブット氏を狙う理由があるか疑問視する声もある。誰が自爆を実行したのか、現時点では謎に包まれている。
(10月19日 毎日新聞)
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