自分の力以上のものが出た。最後まで諦めなくてよかった
14日目の照ノ富士が正面から琴奨菊を破っていたら、今日のような展開は無かったと思う。昨日のあれで、今日の場内は全て稀勢の里支持にまわり、ちょっとした元気玉状態。一方の照ノ富士は、採れる戦略から変化や左攻めの可能性が完全に消え、場内の空気が足を止めた。
実力が拮抗する者同士の戦いで最後に勝敗を決するのは、周囲も含めた当人たちの精神状態。例えるならば、アレ。
映画館での小さなお友達「ぷいきゅあ、がんあえー!」
天は自ら助くる者を助く。そう思わされた春場所だったなあ。
大相撲春場所は千秋楽の26日、新横綱の稀勢の里が優勝決定戦で大関・照ノ富士を破り、2場所連続2回目の優勝を果たしました。
春場所は25日の14日目を終えて、照ノ富士がただ1人1敗で優勝争いのトップに立ち、2敗で稀勢の里が追う展開となっていました。
千秋楽の26日は、稀勢の里と照ノ富士が結び前の一番で対戦し、13日目の取組で左肩付近を痛めた稀勢の里が突き落としで勝ち、2人が13勝2敗で並びました。
そして、優勝決定戦でも稀勢の里が小手投げで勝ち、新横綱としての執念を見せ2場所連続2回目の優勝を果たしました。
新横綱の優勝は年6場所制となった昭和33年以降では、昭和の大横綱・大鵬、稀勢の里の師匠だった隆の里、平成の大横綱・貴乃花に続き4人目で、平成7年初場所の貴乃花以来、22年ぶりの快挙です。
稀勢の里「苦しかった分 うれしい」
稀勢の里は表彰式を前に涙を流しました。そして表彰式のあとのインタビューで、「応援と支えてくれた人たちのおかげです」と話したあと、涙について聞かれ、「今回は泣かないと決めたんですが」と、言葉に詰まりました。
今回の優勝については「苦しかった分、うれしいですね。きょうは気持ちだけぶつけようと思った。自分の力以上のものが出た。最後まで諦めなくてよかった」と振り返りました。
そして13日目の取組で痛めた左肩付近のけがについては、「しっかり治して次の夏場所で元気な姿を見せられるように、あしたから治療に専念します」と話しました。
新横綱として臨んだ今場所については、「横綱土俵入りも初めてやって、今は疲れているというのがいちばんです。何か見えない力を感じた15日間だった」と振り返り、「これからも一生懸命、稽古していい姿を見せることだけを考えたい」と話していました。
照ノ富士「足が動かなかった」
大相撲春場所千秋楽で新横綱・稀勢の里に優勝決定戦で敗れた大関・照ノ富士は「やりづらさは特になかった。自分の問題。足が動かなかった。目に見えるつらさと目に見えないつらさがみんなある。これからしっかりやるだけ」と悔しさを押し殺して話していました。
(以下略)
(3月26日 NHK)
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