記事にもある通り、はしご一つでメキシコ人は壁を突破可能。高さ自体は抑止力にならない。壊すメリットもないのだから、強度も障害にはならない。壁の中身がコンクリだろうと巨人だろうと変わらんよ。
それに、いざとなれば壁を無視して海経由で密入国すればいいだけの話。WWIIでマジノ要塞線@フランスを迂回したドイツ軍の電撃戦と同じだ。なんでわざわざ敵の作ったルールに沿って「戦争」せにゃならんのよ。
米国側が壁の上部に警告装置だけでなく、機関銃などの殺傷・阻止兵器を仕掛けていれば話は別だが、そうなれば、米国はメキシコという主権国家の領土に対して常に銃口を向けていることになる。何千何万丁単位で。その有様に国際社会からの同意はおろか、国内リベラル・穏健派からの支持は到底得られるとは思えんけどな。
第一、金がかかってしょうがない。「特需ワッショイ☆彡」な全米ライフル協会や軍事複合体の連中だけは喜ぶだろうけど、どう考えても無駄の極み。
そもそも、「誰かを拒絶するために国が作った壁」って奴は、作られた瞬間から壊される運命が決まっていて、壊されたが最後、作った側には悲劇か敗北しか訪れていない。エリコしかり、イスタンブールしかり、ベルリンしかり。
壁という軍事的ハードウェアに頼った瞬間、その国や集団の政治的視野はグッと狭まり、進化は停滞を始めるという過去の歴史をトランプ大統領一党は知らんわけじゃないだろうに。そこまでして、「内向きな箱モノ行政」で実績を残したいのかねえ。おいらにはわかんねえ。
「わかんねえ」ついでに言うと、
壁の米国側に関しては、色などが「周辺環境と調和し、美学的に心地良い」ようにすることも必要で、ここでも「米国第一」が貫かれている。
「わかんねえ」や「わかりたくねえ」な嫌悪感を通り越して、こいつには逆に興味津々。
「持つ者のエゴを満たす美しい壁」として、どんなデザイン案が出てくるのか。米国のみならず世界中のデザイナー陣のセンスと良心が問われるコンペになるだろうな。
あれ?
【ワシントン時事】米国土安全保障省が、不法移民流入阻止のためメキシコ国境に建設を計画する壁について、入札希望業者へのガイドラインとなる提案依頼書を公開している。
壁の高さは原則約9.1メートルと指示され、容易に穴を開けられない構造とするよう基準を示した。
政府のウェブサイトに17日付で公表された基準では、壁は「どちら側からも(はしごなど)補助がなければ人間がよじ登れない」ことが必要。トンネルを掘れないよう地下にも対策を施さなければいけない。
材質は鉄筋コンクリート。ハンマーや電動工具を使っても、人が通れそうな穴を開けるのに1時間はかかる頑丈さが求められる。壁の米国側に関しては、色などが「周辺環境と調和し、美学的に心地良い」ようにすることも必要で、ここでも「米国第一」が貫かれている。
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