自己裁量に拠らない常態的残業は、心身の過労以上に魂をすり減らす ~ 電通の高橋まつり女史の自殺、過労死と認められる

 その辺りの感覚が欠如した頭でっかちが、こういう「自分基準の根性論」を口にした挙句、周りから非難されると速攻トンズラする。自分が根性無しとこき下ろした高橋女史は、最期まで逃げなかったのにな。

長谷川 秀夫

武蔵野大学グローバルビジネス学科 (All English) 教授

月当たり残業時間が100時間を越えたくらいで過労死するのは情けない。

会社の業務をこなすというより、自分が請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識があれば、残業時間など関係ない。

自分で起業した人は、それこそ寝袋を会社に持ち込んで、仕事に打ち込んだ時期があるはず。

更にプロ意識があれば、上司を説得してでも良い成果を出せるように人的資源を獲得すべく最大の努力をすべき。

それでも駄目なら、その会社が組織として機能していないので、転職を考えるべき。

また、転職できるプロであるべき長期的に自分への投資を続けるべき。

https://www.facebook.com/hideo.hasegawa.5/posts/1344423522255614

 現状を知らない独善的成功者が、既得権益や抵抗権限も持たないまじめな若者をすりつぶしているのが、今の日本。国際競争力が低下するのも当たり前。

 悲しいことに、日本って、「歪な滅私奉公信奉者」や「俺が知ってる海外のエリート出羽守」がいまだに発言力あるんだよな。

f:id:kagura-may:20140404082952j:image:h250

 じゃないと、第二、第三の高橋女史が今後も量産され続けることになる。

電通の女性新入社員自殺、労災と認定 残業月105時間

 広告大手の電通に勤務していた女性新入社員(当時24)が昨年末に自殺したのは、長時間の過重労働が原因だったとして労災が認められた。遺族と代理人弁護士が7日、記者会見して明らかにした。電通では1991年にも入社2年目の男性社員が長時間労働が原因で自殺し、遺族が起こした裁判で最高裁が会社側の責任を認定。過労自殺で会社の責任を認める司法判断の流れをつくった。その電通で、若手社員の過労自殺が繰り返された。

 亡くなったのは、入社1年目だった高橋まつりさん。三田労働基準監督署(東京)が労災認定した。認定は9月30日付。

 高橋さんは東大文学部を卒業後、昨年4月に電通に入社。インターネット広告を担当するデジタル・アカウント部に配属された。代理人弁護士によると、10月以降に業務が大幅に増え、労基署が認定した高橋さんの1カ月(10月9日~11月7日)の時間外労働は約105時間にのぼった。

 高橋さんは昨年12月25日、住んでいた都内の電通の女子寮で自殺。その前から、SNSで「死にたい」などのメッセージを同僚・友人らに送っていた。三田労基署は「仕事量が著しく増加し、時間外労働も大幅に増える状況になった」と認定し、心理的負荷による精神障害で過労自殺に至ったと結論づけた。

 電通は先月、インターネット広告業務で不正な取引があり、広告主に代金の過大請求を繰り返していたと発表した。担当部署が恒常的な人手不足に陥っていたと説明し、「現場を理解して人員配置すべきだった」として経営に責任があるとしていた。高橋さんが所属していたのも、ネット広告業務を扱う部署だった。

 電通は00年の最高裁判決以降、社員の出退勤時間の管理を徹底するなどとしていたが、過労自殺の再発を防げなかった。代理人弁護士によると、電通は労基署に届け出た時間外労働の上限を超えないように、「勤務状況報告書」を作成するよう社員に指導していたという。電通は「社員の自殺については厳粛に受け止めている。労災認定については内容を把握していないので、コメントは差し控える」としている。(千葉卓朗)

(10月7日 朝日新聞)

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