第26話 「Dream☆Wing~夢の在処」

 のっけからアバンで五柱戦隊ユリレンジャー。ばんばらばんばんばん。

 いよいよな最終回。ワルキューレシステムの破壊によりワルキューレ部隊機能停止&量産型スレイブ消滅。同盟軍通常戦力は舞衣の攻撃によって壊滅、ナギの本音(マイスターオトメ殲滅)暴露で同盟軍オトメはアルタイ陣営から離反。一方で真祖認証システムの復活により五柱&ガルデローべ校内戦力復活、カズ君陛下(アカネが心配で情けない表情がいいぞ!)指揮下のカルデア艦隊がヴィントブルーム陣営に参陣と、これでもかの大逆転で幕があけます。

 でも、ナギにとって目的の第一義は、戦争に勝利することではなく現在のエアルの基本システム・世界秩序を崩壊させること(≒戦争を起こすこと)だったのだから、本人全然気にしないーと。てなわけで、迷うことなく、地球圏へのアクシズ落下もといハルモニウムの本格始動を指示。それを押し止めようと、連邦・ネオジオン問わずもとい条約機構・同盟問わず、「HiME」となったオトメ達がハルモニウムの暴凶への盾となるという燃え燃えな展開。嗚呼、聞こえるよママン。宇都宮隆の歌声が。ついでに、メタルテープに取っても「テープ伸びてるのと違う?」と思っちゃう小室哲哉の歌声が。

 アリッサの最後の遺言とは、オトメの制限解除≒「HiME」への進化承認でした。水底に沈む水晶宮(あるいはそれに擬した施設)と考え合わせると、エアルの惑星開発にはシアーズだけでなく「HiME」側関係者の関与もあったと考えられます(あるいは乙HiMEの世界ではアリッサ=正当なHiME)。社会システムの整備に先行して与えられている高い技術力を暴走させないためのリミッター機構、自らの能力をフィードバックしたオトメ・システム。アリッサ(シアーズorHiME)はそれを事前に準備していたわけで、十二王戦争に際してのシステム起動(フミの誕生)は詰まるところ「想定の範囲内」のリアクションなのですね。

 それでも、後に抑止力たるオトメを主戦力にした竜王戦争は起きてしまいましたが、その可能性を見越して、アリッサは当初から「HiME」の全機能をオトメに与えることはしなかったのでしょう。抑止力という道具としてだけではなく、(マスターの意思・存在≒制限によらず)最善たる選択肢を選び、自ら歩むべき道を選べる種(SEEDに非ーず!)としてのオトメ自身の覚醒を以って、創造主たる自分(HiME)達へのキャッチアップを許可する二段構えのリミッター機構だったと考えられます>オトメ・システム。「オトメ拡散防止条約」など、事ごとに「オトメ≒核兵器」を髣髴させる表現が多かった「舞-乙HiME」でしたが、「抑止力(≒純粋なパワー)としての存在の先にある可能性」というテーマを考えながら、この表現について思考してみると少し面白いかもしれません。

 実のところ、オトメの「HiME」への進化・自立(あるいはオトメの抹殺>ナギ)を前提に、マシロとナギそしてアリッサが目指したものというのは、「与えられたor与えたオトメ・システムと箱庭的世界観からの脱却をベースとした、エアルの成長・進化」という一点において同一な訳です。違うのは方法論と価値観と趣味(笑)なだけ。この点も現実世界の近似値的な事例と照らして考えてみると面白いですね。

 もちろん、当然のようにシアーズの想定外の事態と存在も発生しました。それがフミすなわち真白なる金剛石の黒化と「反高次物質化能力兵器」ハルモニウムの誕生。順番からすると、オトメ・システム(当初はフミ)の暴走に対する抑止力として、あるいは純粋に対オトメ兵器として、オトメ(守り人)と開発初期以来の文化継承者(歌い手)と政治的責任者(紡ぎ手)の三者の資格を持つものが用い、かつシュバルツの思想に近い者用の兵器として、ハルモニウムは開発されたのだと思います。

 経過は分かりませんが、フミは十二王戦争でこの世界に絶望し、金剛石は黒化しました。となると、もしかするとフミは、ハルモニウムの直接の使い手として世界の半分を滅ぼした張本人だったのかもしれません。ここらへんの推測については、フミの子供が誰なのか、金剛石と決別して以降霊廟で眠りにつくまでの経緯はどうなっているのか、それら黒歴史な存在に対する「蒼天の青玉」の存在意義と生成過程はどうリンクしているのかなどが不明なので、OVAその他での補完が待たれるところです。

 いずれにしても、ハルモニウムはオトメ・システムに縛られその力を欲するものにとっては神の道具でしたが、オトメ・システムによる拘束からの脱却を図る人間にとっては負の遺産。過去の人間ならハルモニウムを使いこそすれ破壊しようとはしなかったでしょう。しかし、ナツキはハルモニウムを破壊しました。見守る者・ミコトの「お前はこの世にあっちゃいけないんだ」という台詞も含め、ハルモニウムの存在が必要とされていた過去に対する、時代とオトメ達の意識の変化が読み取れます。

 以上、キャラクターそっちのけの感想ばかりツラツラと申し上げましたが、もちろんオトメたちの描写も良かったですぜダンナ☆。一番は「まだ乙女」「でもネコ耳&下乳ローブのエロさはどうよ!」アカネですかねー。やっぱりカズヤは意気地なしで良し!多分マーヤの邪魔が無くてもエッチは当分先だから、安心してオトメを勤めるといいですYO! 次が童虎もといミス・マリア。CDドラマの自画自賛が嘘とは思えなーい。てかあのスピードって五柱より上じゃね? あと今回の奪還作戦の功労者イリーナはめでたくトリアスに。お疲れ様でした&おめでとう。チエ&アオイも百合全開でおめでとう&ご馳走様。え、シホ?あー、あれだ。沙悟浄@岸部四郎なガイコツローブおめでとう。

 主人公ペアの戦闘はぶっちゃけ「んー?」でしたが、ラストの「ニナ、君はどこに落ちたい?」な大気圏突入描写は、「あれ絶対入っているよね(何がだ)」でヲタ的には良かったんじゃないでしょうか。むしろ、二人については、エピローグで各々の夢の在処を掴んだ描写がいかにもハッピーエンドで良かったです。そうだよなー。ご都合主義といわれても「ガルデローべ技術で蘇生はするけど記憶まではちょっと」って展開じゃないと、今後セルゲイとニナがしっくりくっつくことは無いだろうし。エルスの復活はありませんでしたが、彼女はアリカとニナ二人の心の中に生きているってことで。

 最後は、三人の学園時代の思い出と共に人生をやり直すニナの台詞と共に大団円。結局マシロの正体は?とか消化不良な点や、「駆け足だなあ」と思った点は幾つかありましたが、基本的に面白い最終回でした。後日、総括の感想を述べさせていただきますが、まずは「半年ありがとうございました&OVA期待しています☆」>スタッフご一同様。

舞-乙HiME 4 [DVD]

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