「敵の味方は敵、味方の敵は敵、味方にならない奴も敵」理論in亀田騒動

なべやかんさん、大毅とテレビに喝! ブログは“称賛の嵐”

キングコング西野「切腹コールは亀田と同レベル」

 ネット上での傾向は、ざっと見る限り「なべやかん支持、キングコング西野批判」が主な感じですかね。調べてみると、キングコング西野はこれまで色々「前科」があるんですよねえ。今回のブログでの主張も、論旨が「会場における亀田一派の行為への批評を省いてハラキリコールのみを批判」「群集心理的要素に言及せずに個人的モラルの視点でのみ事態を総括」etc…と穴だらけだし。ぶっちゃけ、突っ込まれてもしょうがないのかなーと。

 一方のなべやかんのブログ。実際に現場に行った人間のリアル視点で(主観込みではあるにしろ)感想を述べたこと、芸能人という「利害関係者」でありながらイの一番で亀田/TBS批判に踏み切ったこと、そして批判と同時に亀田へのフォローも忘れなかったバランス感覚のある論調だったことが奏効し、全体として好意的に受け入れられやすい内容でした。流石はなべやかん、伊達に若い(≒大学進学の)頃メディア相手に苦労はしてないね(ぉ)。

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 ただ、そういった表現上の巧拙の差が無かったとしても、今回、「なべやかん支持、キングコング西野批判」という世論の主流は変わらなかったと思うんですよね。何故なら、今は世論の大多数がその「ポートフォリオ」を支持しているから。世間からの両者への評価に大きな差がついているのは、表現者としての両者の能力の差が評価差の拡大にドライブを効かせた結果に過ぎません。

 今回に限らず、(その事象のレベルの高低は別として)世間の耳目を集めたセンセーショナルなネタに、二極的な評価対象の具体例がでちゃった瞬間ってアレですよね、個々の意見の整合性や妥当性の主張というよりも、自分の主張=主流派という安心感を得るために、勝ち組と思われる一極に向かって集団から個人まで一気に「右へ倣え」となる。それを邪魔する存在は、単なる対立的存在と言うよりも「自分たちを心の平安から追い出す恐怖の対象」としてパージ、と。

 基本的に魔女狩りって、「多数派側にある『少数派への転落への潜在的恐怖』」を素地に始まる行為。そのホラーな流れの前には中立なんて許されません。「味方の味方陣営の極大化」「味方の味方以外は全部敵」「敵の味方は敵、味方の敵は敵、味方にならない奴も敵」。今回の二芸能人に対する世間の評価差って、詰まるところはこれによる強迫観念の一極集中ですよ。

 先日のエントリーでも似たようなことを申し上げましたが、直接の利害関係に拠らない歪なカタルシスの寄せ集めなんて、古今東西珍しくも無い一過性の「ガス抜き祭り」。その規模がどんなに大きかろうが動きが劇的だろうが、所詮は感性の浪費です。だから、それに一々振り回されるのは愚と言うもの。そう分かっていてもやっちゃうのが人の業ですが(神楽含めて)。まあ、今回の亀田パージや少し前のホリエモンパージのように、それを上手く活かして具体的な成果を得ようとする層/集団には、十分留意すべきですね。もっとも、今回の場合、なべやかんにしろキングコング西野にしろ、「そういう対象」になるような大物とは思えませんが(笑)。

 あー、でも、無意味な愚行とは分かっていても、なべやかんの「成功」を目にした瞬間、速攻で「右へ倣え」した節操無しノンポリ連中には嫌悪感を表したいかな。分かってると思うが、おめーらのことだよ。テリー伊藤とみのもんた!。

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 そんなこんなしているうちに、亀田一派への処分第一弾が決まりました。「亀2=1年間のライセンス停止」「亀1=厳重警告」「亀オヤジ=無期限のセコンドライセンス停止」「金平会長=3ヶ月のクラブオーナーライセンス停止」。10/13の神楽の予想と比べると、亀1に甘い一方、亀2&亀オヤジには業界追放に近い重い処分ですね。

 もっとも、ファイトマネー没収については目こぼしてやったこと、今回の決定に先立ち今後は亀有の亀田道場ではなく新宿の協栄ジムでトレーニングするように勧告したことと考え合わせると、単に「厳しい」以外にオトナの本音もチラチラと。

 「まだ使いでが残っていそうな亀1は協栄が引き取って面倒を見るが、トラブルメーカーの亀オヤジと先の無い亀2にはファイトマネー(≒退職金&○○○への迷惑料)くれてやるから、もう表舞台に顔を出すな(出すとしても亀1の刺身の妻的におとなしくしていろ)」ってことなんでしょうね。こーんなそろばん勘定がパチパチ聞こえて苦笑っちゃうとは言え、ビジネス的観点から言えば妥当な落としどころか?。亀オヤジや兄弟から引き離されて、スポンサーやケツ持ちに逃げられた亀1がまともに戦えるとは思えませんけど、あと1、2回位は稼がせてもらわないと割が合わないのかもしれませんね>利害関係者。

 

亀田大毅は1年のライセンス停止 JBC倫理委が処分決定

 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ(11日、東京・有明コロシアム)で挑戦者の亀田大毅選手(18)=協栄ジム=がチャンピオン、内藤大助選手(33)=宮田ジム=に反則を繰り返した問題で、日本ボクシングコミッション(JBC)は15日、倫理委員会を開き、所属する協栄ジムの金平桂一郎会長に3カ月のクラブオーナーライセンスの停止、亀田史郎氏にセコンドライセンス無期停止、亀田大毅選手にはボクサーライセンスの1年間停止との処分を決めた。セコンドについた兄・興毅選手には厳重戒告処分が下された。

 11日の試合では大毅選手は内藤選手に頭突きなどの反則を繰り返したうえ、最終12回には抱え上げて投げ飛ばすなどして計3点を減点された。また内藤陣営によると、大毅選手はグローブの親指部分で目を突く「サミング」や太ももを打つ反則「ローブロー」などを繰り返していた。

 また肉親がセコンドに就くことを禁じるWBCの規定に反し、亀田陣営は大毅選手の父、亀田史郎氏と長兄の興毅選手=協栄=がセコンド入りしたうえ、試合開始前のレフェリーチェックの際に史郎氏が内藤選手を威嚇する言動を行うなどしていた。

(10月15日 産経新聞)

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