昨日告示された2017年東京都議選。ぶっちゃけた話、2013年以来の現状に「自民党からの造反と民主党(現・民進党)からの寝返りとみんなの党(当時)の消滅枠と小池都知事の手駒をまぜまぜ=都民ファーストの会できあがり」をONするだけの簡単なお菓子もとい選挙なので、当落・議席数予想はとても立てやすい。
予想屋としては余り食指が動かない素材ですが、現時点での自民vs都民のパワーバランスをきちんと把握しておくことは、都議会選後の「はないちもんめ」を鑑賞する上でとても重要。なので、今日明日で一通り分析・予想してみることにしました。今日は23区の選挙区(87議席)について。
- 千代田区選挙区(定数1):都民1
内田茂@自民の後継者、中村彩は今回捨て駒。元警視総監の息子・樋口高顕@都民が区長選の余勢をかって圧勝。ここは、当落選よりも、自分を裏切った中村に、マダム寿司がどんな嫌がらせをするかに注目な区。
- 中央区選挙区(定数1):都民1
カオスの地・築地を抱える中央区。現職の立石晴康は自民を離党した挙句、自民新人と共倒れ。西郷あゆ美@都民が漁夫の利。
- 港区選挙区(定数2):自民1-2、都民0-1
来代勝彦&菅野弘一@自民は普段の状況なら両方とも勝てる位置にあるが、入江伸子@都民に来代が食われそう。だが、その入江も、都民の推薦を受けた元職の大塚隆朗@無所属に足を引っ張られそう。
- 新宿区選挙区(定数4):自民1、都民1、公明1、共産1
秋田一郎&大門幸恵@自民の2議席確保は困難。おそらく、大門が森口つかさ@都民にはじき出される。新人・古城将夫@公明とベテラン・大山とも子@共産は安泰。
- 文京区選挙区(定数2):自民1、都民1
中屋文孝@自民は当確。魂をマダム寿司に売った元民進の増子博樹@都民が続く。
- 台東区選挙区(定数2):自民1、都民1
裏切りと寝返りの地・台東区。去年の補選上がりの現職・和泉浩司@自民と、民進を離党して都民の推薦を受ける現職・中山寛進@無所属と、自民を離党して都民に寝返った新人・保坂真宏@都民による、事実上の三つ巴。はじかれるのは中山か。
- 墨田区選挙区(定数3):自民1-2、都民0-1、公明0-1
桜井浩之&川松真一朗@自民が2議席を維持できるかはギリギリのところ。加藤雅之@公明と成清梨沙子@都民の潰し合いに一縷の望みを賭ける。
- 江東区選挙区(定数4):自民2、公明1、共産1
山崎一輝&高橋めぐみの自民ペアで2議席。弔い合戦の細田勇@公明も堅い。残り1議席を都民と民進、共産勢が奪い合う。比較優位と内ゲバ要素の少なさから、畔上三和子@共産が有利と見る。
- 品川区選挙区(定数4):自民1、都民1、公明1、民進1
始まる前から自民と都民の遺恨試合警告が出ている品川。田中豪@自民、山内晃@都民、伊藤興一@公明、阿部祐美子@民進で決まりだろうが、後を引くドロドロした選挙戦が展開されるだろうなあ。いいぞ、もっとやれ。
- 目黒区選挙区(定数3):自民1-2、都民0-1、公明1
鈴木隆道&栗山芳士の自民党2議席確保は可能。斉藤泰宏@公明も自身の持ち票があれば当確ライン。有利な状況なはずの都民に負け信号が出ているのは、全部「コウモリ野郎」伊藤悠が悪いんや。
- 大田区選挙区(定数8):自民2、都民2、公明2、民進1、共産1
数は多いが、意外と無風に終わりそうな大田区。現職の柳ケ瀬裕文@維新は落選確実。
- 世田谷区選挙区(定数8):自民2-3、都民1-2、公明1、民進1、共産1、生活者ネ0-1
小金井からやってきた自民からの寝返り男・木村基成の存在が、都民にとっては吉と出るか、凶と出るか。そして今回も元気なマック赤坂@無所属、愛してる。
- 渋谷区選挙区(定数2):自民1、都民1
去年の補選のメンツ再び。前田和茂@自民は堅い。都民は自分のところの龍円愛梨と推薦の大津ひろ子@無所属が潰しあう。
- 中野区選挙区(定数3):自民1、都民1、公明1
定数1減の激戦区なはずだけど、川井重勇@自民、荒木千陽@都民、高倉良生@公明で決まり。むしろ、長妻昭がバックにいるのに落選必至な現職・西沢圭太@民進の後始末の方に興味がある選挙区。
- 杉並区選挙区(定数6):自民2、都民1-2、公明1、民進1-2、共産0-1、生活者ネ0-1
早坂義弘&小宮安里ペア@自民は前回ほど鉄板ではないが、2議席確保が可能なライン。松葉多美子@公明も手堅く基礎票を固めている。茜ケ久保嘉代子&鳥居広右@都民と氏田中朝子&西村正美@民進が壮絶な潰しあい。漁夫の利で、原田暁@共産、小松久子@生活者ネにもワンチャンあるで。
- 豊島区選挙区(定数3):自民1、都民1、公明1
小池都知事の地盤。堀宏道@自民、本橋弘隆@都民、長橋桂一@公明で鉄板。
- 北区選挙区(定数3):自民1、都民1、公明1
定数1減の激戦区なはずだけど、高木啓@自民、音喜多駿@都民、大松成@公明で決まり。和田宗春@民進の復活はならず。
- 荒川区選挙区(定数2):自民1、都民0-1、公明0-1
崎山知尚@自民は鉄板。滝口学@都民と慶野信一@公明の潰しあい。滝口がやや有利か。
- 板橋区選挙区(定数5):自民2、都民1、公明1、共産1
下村博文都連会長の元秘書が敵味方に分かれてぶつかり合う。その他の候補者も色物揃いで、正直萎える。現職の宮瀬英治@民進は落選確実。
- 練馬区選挙区(定数6):自民2、都民2、公明1、共産1
現職1名が引退する穴を埋めず2議席確保戦略の自民は正しい。勝ち目がないのに2名も候補を擁立して共倒れ必至な民進はホントにホントにお馬鹿さん。
- 足立区選挙区(定数6):自民1-2、都民1-2、公明2、共産1
基本、最後の1議席を自民と都民のどっちが獲るかのせめぎあい。鈴木勝博@維新や銀川 裕依子@民進が滑り混む余地はない。
- 葛飾区選挙区(定数4):自民1、都民1、公明1、共産1
公明の金城湯池。米川大二郎@都民もその恩恵を受ける。失職する現職は自民の2名のどっちかなあ。
- 江戸川区選挙区(定数5):自民2、都民1-2、公明1、共産0-1
上田令子&田之上郁子というどう見ても食い合わせの悪い都民候補の隙に、河野百合恵@共産がどこまで食い込めるか。
以上の分析に、各選挙区の過去の傾向を合わせて微修正した予想は以下の通り。
政党名 23区予想 他都市・選挙区予想 合計 自民党 30 都民ファースト 26 公明党 18 民進党 4 共産党 9 生活者ネ 0 合計 87 40 127
明日のその他都市部や選挙区の分析結果をあわせないと明確には言えませんが、都議会第一党死守はともかく、都政に対する影響力減退は避けられずか。自民党。
築地&豊洲問題でメッキが剥がれた「いきあたりばったり八方美人」小池百合子都知事の正体を見ても、その八方美人にすり寄っている連中の節操なさっぷりを目にしても、マダム寿司とその下僕共に対する支持率はまだ高いんだもんな。つくづく、都民の一部層は学習しないですね。
■チェック機関の在り方問われる
7月2日投開票の東京都議会議員選挙が23日、告示日を迎えた。公明と長年の協力関係を解消した自民と、小池百合子都知事が率いる都民ファーストの会が相まみえる新しい首都決戦の構図。就任から10カ月あまりの「小池都政」を信任するのか否か、未来を見据えた都民の選択が注視される。
この日、小池氏は渋谷区の第一声で、「古い議会を新しい議会に変えるチャンスだ」と訴え、自民との対決姿勢を鮮明にした。
小池氏は知事就任以降、豊洲市場(江東区)移転や2020年東京五輪・パラリンピック経費問題にメスを入れ、無責任でコスト感覚に乏しい行政体質を浮かび上がらせた自負がある。自民との対峙(たいじ)を決定づけたのは、小池氏が予算編成の透明化を目指し「自民の力の源泉」とされた政党復活枠を廃止したことだ。都予算に対する自民の影響力を真正面から排除した典型といえる。
ただ、小池氏は旧来型の都政からの脱却にこだわるあまり、都政運営で大学教授ら都顧問を頼る場面が多い。五輪会場選定をめぐる問題のほか、告示直前の20日に市場移転問題で表明した豊洲移転・築地市場(中央区)再開発の基本方針などがこれに当たる。自民は「小池氏の意思決定過程こそが不透明」と批判を強めている。
地方自治の根幹となる二元代表制で議会は首長と並ぶ「車の両輪」と称される。知事と協調する一方、執行機関への厳しいチェックが求められる。知事の行政運営を監視できなければ政党の存在意義はないからだ。
だが、自民の重鎮都議の意向が重視されてきた都議会では、十分な議論がないまま都政を追認する形を取り続けた。これを小池氏は「古い形の議会」と切り捨てる。一方で、小池氏が代表を務める都民が都議会で多数派を占めた場合、「都政を監視できるのか」との懸念も浮上する。
今回の選挙は、都議会の在り方そのものが有権者に問われる機会でもある。
3年後に開催を控える東京五輪・パラリンピックだけでなく、喫緊の課題である待機児童対策、医療や介護、防災対策にも都民の関心は高い。小池都政にYESかNOかだけでなく、都政の推進役に資する人を選ぶ必要がある。(社会部編集委員 石元悠生、大泉晋之助)
(6月24日 産経新聞)
ここで「【第9回東方ニコ童祭】睡拳2【MMDアクション】」を紹介。
最期はきちんと定位置。ルンバな門番さんですね。
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