罪の帰する場所・1

堀江被告ら午後告発、ライブドア上場廃止も決定へ

ライブドアの粉飾決算事件で、証券取引等監視委員会は13日午後、法人としての同社と前社長の堀江貴文(33)、前取締役の宮内亮治(38)両被告ら5人を証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で東京地検特捜部に告発する。

これを受け、東京証券取引所は同日中にも、マザーズ市場に上場しているライブドア株の上場廃止を決定する方針。同社株は現在の監理ポストから整理ポストに移され、1か月後に上場廃止される。

一方、特捜部は堀江被告らの拘置期限の14日、法人と堀江被告らを起訴する見通しだ。

堀江被告らはライブドアの2004年9月期連結決算で、本来、資本に計上すべき自社株売却益を売り上げに計上するなど不正経理を実行。実際は約3億1300万円の経常赤字だったのに、約50億3400万円の経常黒字と偽った有価証券報告書を作成し、関東財務局に提出した疑い。

(読売新聞)

13日、ライブドアの上場廃止が遂に決定、翌14日には整理ポスト行き、同時に東京地検特捜部は堀江容疑者らを追起訴・起訴しました。証券市場を相手にした詐欺企業が証券市場から正式に退場させられることが決まり、事件としては一つの節目を迎えたことになります。

投資家の中には、「ほかに粉飾した後も上場し続けた企業はあるのにライブドアが何故退場させられるのか」などある意味もっともな疑問を持った人から、単純に「時代の申し子を潰すな」というライブドアシンパな人まで、この流れを歓迎しない人もおられます。しかし、「罪を犯したものは罰せられる」これは社会の大前提ではないでしょうか。たとえ過去に例外があったからといって、ライブドアを例外の一員にわざわざ組み入れる理由はありません。少なくとも表立ったものとしては。

もちろん、「上場廃止による株券の印刷+株主への発送コスト(1件あたり約1,000円くらいになりましょうか)その他の追加コストの発生がライブドアの経営を圧迫する可能性がある」「上場廃止が投機家のマネーゲームを煽動する可能性がある」など、今回の決定に先立って問題視された課題・留意点は多々あります。しかし、それを恐れるあまり断を遅らせれば傷を大きくするばかりです。かつてバブルの処理に10年以上を費やしたように。マキャベリではありませんが「嫌な処断こそ早期・短期・一度に」がこの手の問題を処理する際の鉄則です。

そしてその痛みをライブドア株主が分け合うことも当然だと神楽は考えます。自己責任という言葉は投資家のためにあると本気で思ってますから。だから、一部投資家と弁護士が結成した「ライブドア被害者の会」には否定的な見方をさせて頂いています。2004-2005年の異常な株式分割劇は言うに及ばず、その後の一連の堀江容疑者はじめ同社関係者のパフォーマンスや株価推移を観ていて「この会社や堀江容疑者に自分の金を預けよう」と考えられる人の思考回路を神楽は未だに理解できません。「単なるブームへの尻馬投資家」「安直なデイトレーダーorチャーチスト故」etc…彼らの投資理由候補として色々と嫌なタームは頭に浮かびますし耳にもしますが、一つ耳にしてテキメンに面食らったのが「細木数子が推薦したから」。

すいません。ヲタの感想の時などは別としてこういう言葉は一般の第三者さんに対して使いたくないんですが敢えて言わせて頂きます。「バカですか?」。そして、ついでなんで「被害者の会」の関係者にも申し上げたい。「その程度のリスクを背負えず覚悟も持てず情報分析も出来ない人間は生株に手を出すな」と。

ちなみに今回のライブドア騒動の責任を、投資事業組合など一部を除いて証券市場側の制度不備に帰することは出来ないと神楽は考えています。なぜなら「東証マザーズ上場会社ライブドア」は時代の変化の狭間に生まれた鬼っ子だから。次回では何故そのように考えるのか、その理由について少し述べてみたいと思います。

 

ライブドアの世界一になるキャッシュフロー経営

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