一般人の婚活が不調なのは、低収入や生活スタイルの不安定さによるものが大きい。その点を抜きにしてアプリ開発で婚活活性化など片腹痛い。
東京都、マッチングアプリ実用化へ(2024/6/4 朝日新聞)
東京都が独自のマッチングアプリ開発を進めている。今夏にも実用化の予定だ。少子化を背景に「婚活」促進に取り組む自治体は多いが、都によると、アプリ開発は珍しいという。信頼性を高めるため、都は、独身であることや収入の証明まで義務づける。
都によると、登録するには、顔写真付き本人確認書に加えて、独身証明書か戸籍謄(抄)本の提出が必要。事前面談も課す。身長、最終学歴、仕事内容、所得など15項目の個人情報も、事前入力して相手が見られるようにする。有料を視野に検討中という。
登録の厳格化の理由に、都は、犯罪や虚偽記載といった「トラブル防止」を挙げる。出会いの場としてマッチングアプリの存在感は増しており、都は「関心があるのに結婚できていない人が多いなら支援したい。従来のアプリに不安があった人に、行政への安心感で、婚活の一歩目を踏み出してほしい」とする。
源泉徴収票など所得証明書の提出も義務づける。アプリ業界に詳しい関係者によると、低所得者や無収入の場合、アプリでのカップル成立の可能性は一般的に低いという。行政の対応としては、「低所得者の収入を上げる施策が必要ではないか」という指摘もある。
都は、アプリ開発を含む結婚促進事業に2023年度は約2億円、24年度は約3億円を予算計上している。(中村英一郎)
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