敢えて「勝者」を挙げるとすれば、自党候補当選のためなら「選挙協力?何それ美味しいの?」となりふり構ないエゴ&執念を見せた公明党と、
かな。それにしても、外した外した。秋の衆院選でリベンジだ。
【都議選】「大敗」予測も一転、第一党争う都民ファ 小池知事に存在感
今回の東京都議選で、小池百合子知事は体調不良もあり、特別顧問を務める都民ファーストの会への応援は選挙戦最終日に候補者の激励に回るだけにとどめた。自民党を惨敗に追い込んだ4年前ほどの勢いはないとはいえ、「大敗」の予測さえあった都民ファが一定の議席減に踏みとどまったことで存在感を見せつけた。次期衆院選を間近に控え、「国政復帰」の臆測が消えない小池氏。その動向は今後も注目される。
都議選の開票結果が次々と報じられた4日夜、都民ファが特別顧問を務める小池氏の記者会見を設定することはなかった。体調が万全でないことに加え、報道各社の事前の情勢調査で、同党に厳しい数字が伝えられていたからでもある。
前回は追加公認も含め、55議席を獲得した都民ファはその後、幹部への不満などから離党者が相次ぎ、選挙前には46議席まで減少。荒木千陽代表は小池氏に4年前のように都民ファの代表就任を求めたが、小池氏は首を縦に振らなかった。
告示前に体調を崩した小池氏は、先月30日に退院してからも「静観」を続けた。だが、最終日の3日、都民ファ候補らの事務所を激励に回り、テレビカメラの前で有権者に手を振った。100回以上の街頭演説をこなした前回には及ばないが、「最終日だけでも応援に来てもらいたい」と期待していた候補者らを勇気づけた。
もともと、選挙後の都議会運営を考えれば、身動きを取りづらかった面もある。都民ファに肩入れしすぎては、議席を回復する勢いの自民と協調できないからだ。自民都連幹部が選挙前、「今回は動き回らないでもらいたい」と何度もくぎを刺してもいた。
だが、別の自民関係者は「小池氏はさらに先を考えている」とみる。先月19日午後、菅義偉(すが・よしひで)首相と公邸で向き合った小池氏は、自身の思いをぶつけた。
「何としても五輪を成功させたいんです」
2日後、五輪の観客数上限を最大1万人とすることを決めた国際オリンピック委員会(IOC)などとの5者協議で、小池氏が状況に応じて「無観客も検討する必要がある」と主張したのは、感染拡大を避けた大会の成功を目指すからだ。
五輪を終えれば、その後に待つのは秋までに行われる衆院選だ。希望の党を創設し、一時は「小池旋風」を巻き起こして「国政復帰」が現実味を帯びた4年前のように、再び「風」を起こすのか。「彼女の動きはいつも不気味だ」。国政の与党関係者は警戒を緩められずにいる。(力武崇樹)。
(2021/7/4 産経新聞)
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