「HUGっと!プリキュア」第49話(最終話)「輝く未来を抱きしめて」感想 ~「時よ進め、君は美しい」

2030年、「アカルイアス社」社長となった野乃はな女史@CV引坂理絵女史は、はぐたん@CV多田このみ女史ことはぐみ嬢を出産した後、不慮の死を遂げてしまうのかも知れない。


はな女史の伴侶となった(多分)ジョージ・クライ@CV森田順平氏は、彼女の死に絶望してアカルイアス社をクライアス社に改組し、彼女を受け入れきれなかった社会への復讐を始めてしまうのかも知れない。


愛崎えみる女史@CV田村奈央女史が再会したロリルールー@CV田村ゆかり女史は、クライアス社と合流したドクター・トラウム@CV土師孝也氏が後に開発するRUR-9500のプロトタイプに過ぎないのかも知れない。





実の父親と戦うことになったキュアトゥモローを護り散っていったプリキュアとは、はな女史の親友にしてはぐみ嬢の出産に立ち会った薬師寺さあや女史ことキュアアンジュ@CV本泉莉奈女史、輝木ほまれ女史ことキュアエトワール@CV小倉唯女史、そして、愛崎えみる女史ことキュアマシェリなのかも知れない。


若き日のチャラリートくん@CV落合福嗣氏やジェロス嬢@CV甲斐田裕子女史、ジンジン@CV小島よしお氏、タクミ@CV山田ルイ53世氏、そして若干若い(酷)パップルさん@CV大原さやか女史やダイガンさん@CV町田政則氏が2030年のあざばぶ市にいたことからも、クライアス社が存在していた未来と、2018-2030年のあざばぶ市は同じ世界線で繋がっているのかも知れない。


そのあたりを今回の最終話で、スタッフは徹底的に暈した。その判断を私は素晴らしいと思う。何故ならば、二つの世界が同じ世界線上にあるかどうかを決めるのは、はな女史をはじめ、若宮アンリ氏@CV染谷俊之氏と愛崎正人氏@CV霜月紫氏、一条蘭世女史@CV洲崎綾女史、野乃ことり女史@CV佐藤亜美菜女史ら2018-2030年を生きてきたキャラクターであり、それを判断するのは1年間本作を見届けた吾々自身だからだ。




だが、答えは一つだ。出産の痛みに絶叫しつつ、はな女史は2018年時代からの自分の人生を顧み、親友たちとの日々を思い浮かべ、それを受け入れた。成長したキュアトゥモローはハリー@CV福島潤氏と共に、ディストピアにならなかった(≒再建なったor破滅が訪れなかった)未来のあざばぶ市で、母の出産と自分の誕生を感じ取った。それが全てだ。




エンターテイメントとしての「HUGっと!プリキュア」は、ジェンダー問題や虐め、出産、異民族間コミュニケーションなど様々なテーマで終始攻め続けた作品だった。半面、女児向けアニメとして描き足りなかった点もあった。だが逆に言えば、それ故に「ハグプリ」後の「プリキュア」にはまだ伸びしろがあると言える。それは素晴らしいことではないだろうか。

「HUGっと!プリキュア」はTVエピソード49話、劇場版2作をもって堂々の完結。佐藤順一&座古明史SD、シリーズ構成・坪田文はじめスタッフの皆さん1年間お疲れさまでした。そしてありがとう。

ところで、

Aパートの現代組と未来組の別れのシーン。「銀河鉄道999」と「デジモンアドベンチャー」どちらを連想した層が多かったのか、ちょっと気になったでござる。おいら?普通に前者。

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