デンマークで宗教や表現のタブー絡みの憎悪犯罪が連発な件について

 一番悪いのは、自分たちの気に入らない対象に、問答無用で銃をぶっ放すテロリストであることに間違い無い。しかし、堅気というか素人衆も、そういう連中を無暗に刺激するようなことはやめておくべきだ。少なくとも、「宗教上のタブーよりも表現の自由が上」的なスタンスをとって、テロリストに自分たちの暴走の正当化の材料を与えるのは、無意味を通り越して、害悪ですらある。

 今回のデンマークの一連のテロの場合は、どうだろう。「イスラム教と表現の自由」集会銃乱射事件はともかく、その後のユダヤ教礼拝所での乱射事件が、集会事件で暴走した連中の「集会に罰を与えた自分たちの行動は正しい!」「正しいついでに、ここの近場でイスラム以外の宗教を信じている異教徒も殺してしまえ!」「アッラー・アクバル!」という、安直な憎悪犯罪の巻き添えだったとしたら、目も当てられない。

 今回のラーシュ・ウィルクス氏から先月の「Je suis Charlie」関係者、対象は違うがドイツのショイブレ財務相にナチのコスプレさせたギリシャ紙、果ては日本でISISクソコラグランプリに興じていた連中に至るまで、自分たちが筆やネットの力を行使した結果、どういう反応が起こりうるか、表現の自由を行使する前に、相手の逆鱗に触れる前に想像して欲しかった。今更ながらに、そう考えてしまった次第。

(追記)

 この2つとの関連は不明ながら、礼拝堂事件の直後に、コペンハーゲンのノアポートで警官に発砲してきた男が、射殺される事件が発生したとのこと。一連のデンマーク・テロ事件はこれでひと段落なのか。それともこれからが本番なのか。

デンマーク:政府が非難「発砲はテロ」 礼拝所でも銃撃

 ◇風刺画出席の集会で4人死傷

 北欧デンマークの首都コペンハーゲンで14日午後、「イスラム教と表現の自由」に関する集会が開かれていた飲食店周辺で銃撃があった。民間人の男性1人が死亡、警官3人が負傷し、デンマーク政府は事件がテロ行為であると非難した。AFP通信によると、15日未明にも同市中心部のユダヤ教礼拝所周辺で、1人が頭部を撃たれ、警官2人が腕や足を銃撃された。当局は関連性の捜査を急いでいる。

 銃撃が起きた集会には2007年にイスラム教預言者ムハンマドを犬にたとえた風刺画を描き、イスラム教関係者から非難されていた隣国スウェーデンの画家ラーシュ・ウィルクス氏や現地のフランス大使が出席していた。当初、2人が発砲したと伝えられたが、地元警察は容疑者1人が逃走中と説明を修正した。会場には30〜40発の弾痕が残されている。

 ウィルクス氏の風刺画がスウェーデンの新聞に掲載された後、イスラム教過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)の前身組織「イラク・イスラム国」が同氏を殺害した者に10万ドルの報奨金を与えるとの声明を出していた。【大前仁】

(2月15日 毎日新聞)

 ここで「【第14回MMD杯本選】女死会【Dead END】」を紹介。


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みんなでしあわせになろうよ。

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