「…やられた」というのが、第一報を耳にした時の感想。単純な自殺であれ、外部からの自殺教唆であれ、何者かによる他殺であれ、一連の農林行政がらみの不正の真相追求の糸口が、これで一つ永遠に失われてしまったわけですから。
政治家としての彼に、責任の取り方を間違えたor間違えさせられた族議員にかける言葉はありません。が、それでも故人の冥福は祈らせていただきます。ただ一言だけ言わせてもらえれば、安倍総理が早々にこの御仁を切って、辞任させていれば、彼個人とその周辺は少なくともこんな悲劇を迎える事は無かったはず。総理にはそのことを忘れないで欲しいです。
28日午後0時18分ごろ、東京都港区の衆院赤坂議員宿舎の自室で松岡利勝農相(62)が倒れているのを迎えに行った秘書官らが見つけ、警察に通報した。首つりによる自殺を図ったもので、救急隊員らが現場で応急処置をした後、午後1時に東京・慶応大病院に運んだが同2時死亡が確認された。松岡農相は自らの事務所の政治資金問題や、官製談合事件が告発された農水省所管の「緑資源機構」の関連団体からの献金問題で野党から追及され、世論からも批判を浴びていた。
警察が詳しい状況を調べているが、農相はリビングのドアのちょうつがいに犬の散歩用のひもをひっかけて首をつっていたという。また午前10時に農相の警護の警察官(SP)と話していたことが分かっており、その後自殺を図ったとみられる。
松岡農相は自らの資金管理団体が事務所の光熱水費をめぐる不明朗な処理で世論批判を受け、野党から追及されていた。安倍晋三首相は「法的な責任を果たしている」と擁護していた。しかし、官製談合事件で刑事事件に発展した緑資源機構の関連団体から献金を受けていたことも発覚。自民党内からも辞任を求める声が出ていた。
松岡農相は衆院熊本3区選出。1990年、衆院選に立候補し初当選。05年に6選を果たし、昨年9月の安倍内閣発足時に農相に就任した。
農林水産省によると、松岡農相は28日午後1時40分から、国会内で開かれる参院決算委員会に出席する予定で、午前中に東京・霞が関の農水省内で同省幹部と事前の打ち合わせをするはずだったが、姿を見せなかったという。
(5月28日 毎日新聞)
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