横山ノック前大阪知事が死去=無党派旋風、漫画トリオで人気

昨年末の青島幸男・前東京都知事に続いて横山ノック・前大阪知事逝く。まずは故人のご冥福をお祈りいたします。

バブル崩壊後の閉塞感の中、大衆/無党派層の期待感の中で生じた「95年の無邪気な嵐」が、名実共に終わりを告げた象徴とも言える両知事の相次ぐ逝去。かの折の「期待感オンリー祭り」は一体何だったのかと今更ながらに考えさせられます。もちろん、今の政局が現実的で妥当性に富んでいるかと言えば、必ずしもそうとは言えませんけど。

 漫才グループ「漫画トリオ」で活躍した前大阪府知事の横山ノック(本名山田勇=やまだ・いさむ)氏が3日午前7時15分、中咽頭がんのため兵庫県西宮市内の病院で死去した。75歳だった。

自宅は兵庫県芦屋市。告別式は親族だけで密葬を行い、後日お別れの会を開く予定という。

1932年神戸市生まれ。地元の高等小学校を卒業後、米軍基地勤務を経て宝塚新芸座に入った。活躍の場を吉本興業に移し、59年に上岡龍太郎氏らと漫画トリオを結成。「パンパカパーン」の掛け声で始まる社会風刺を利かせた漫才で爆発的な人気を集めた。

68年参院全国区で初当選し、4期24年務めた。95年に府知事選に出馬し、無党派層の圧倒的な支持を得て当選。東京都知事を務めた故青島幸男氏とともに無党派旋風を巻き起こした。

府政運営ではもっぱら「広告塔」を自任。大阪で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の成功に貢献した。しかし、選挙カーの中で運動員の女子大生の下半身を触ったとして99年12月、強制わいせつの罪で大阪地検特捜部に在宅起訴され、2期目の途中で知事を辞職した。

大阪地裁で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受け確定。2002年に芸能活動を再開し、舞台やラジオ番組などに出演していた。

(5月3日 時事通信)

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