もともと利害で応援したりされたりしているんだから、その利害関係に齟齬が生じればor生じることを前提にする行動を取れば、相応の報復を受けるのは当然。今回のリークも、当事者からすれば「想定の範囲内」のメディア戦。要はそれだけのこと。
今回の記事で問題なのは、選挙時の敵味方という私的事情をもとに町が発注する公共事業を裁量するという、いわば町政/行政の「私物化」を、町長がほぼ公式に認めてしまっているという点ですかね。「地方の一町村レベルの狭いコロニーじゃ情実行政は当たり前、コロニー内の浮動票も少なく『勝てば官軍』」…という風潮が強いのかもしれませんが、そういう本音を建前よりも優先する人間って、政治家としての底が浅すぎて如何なものかと思っちゃいます。
三股町町民2万5,000人からすれば、「公共サービスを恙無く提供してくれれば、そんなのどーでもいい」ことかもしれませんが、私が町民だったら…ちょっと恥ずかしいなあ(^^;。ま、実質的に「それだけのこと」ですが>今回の茶番。
昨年9月の三股町長選で、3選された桑畑和男町長(76)の対立候補を応援した建設業者ら12社が、選挙前から半年以上にわたって町発注工事の指名競争入札に指名されていないことが分かった。業者らは「町長から『選挙で私を応援しなかった』と言われた」と話している。桑畑町長は「選挙は(しこりが残って)そういうことになるのではないか」と、町長選を巡る対立が背景にあることを事実上認めた。
町長選には桑畑氏と元職、新人の3人が立候補し、桑畑氏が大差で当選した。業者らによると、指名がなくなったのは町長選の構図がはっきりした昨年8月ごろから。05年度は3~13件、12業者平均約7件の指名を受けていたが、その後は1件の指名もなかった。
7業者は1月、町長に「よろしくお願いします」と指名に入れるよう要請した。町長はその際、選挙の応援がなかったことに言及したという。業者らは「選挙前までは普通に指名に入っていたのに、あまりにもあからさま」と訴えている。
今年度に入り、指名された業者もいる。桑畑町長は「反省すべきは反省する。年度末は元々、町発注工事が少ない時期であり、仕事が出るのはこれからだ。新年度は(このような事態は)解消する」と話している。【木元六男】
(5月1日 毎日新聞)
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