♪ ワガママは北の罪~ それを許さないのは南の罪~
韓国と北朝鮮が2008年北京五輪での実現を目指していた南北統一チーム結成に関する交渉が、17日までに決裂した。フランス通信(AFP)などによると、責任について、北朝鮮は韓国側にすべてを転嫁しており、スポーツ界でも北の“戦術”が一貫していることを示した。
南北は2005年末から協議を重ねてきたが、双方の関係者が先週、交渉決裂を認めた。北朝鮮オリンピック委員会の関係者は「われわれの譲歩と誠実さのおかげで最終段階に入っていた交渉だったが、実を結ばなかった」との声明を出した。
交渉が失敗に終わったことについて、北朝鮮側は、責任はすべて韓国オリンピック委員会にあると、話し合いを停滞させたのは韓国の「分別のない頑固さ」だと主張。「韓国側は統一チームを結成する意思がなかった」とまで言う始末だったという。
一方、韓国オリンピック委員会関係者はAFPに対し、「北朝鮮の要求に応じることはなく、今や両国にとって統一チーム結成は不可能だ」と述べ、選手団の構成に関する北朝鮮の身勝手な要求を、交渉決裂の原因に挙げた。
選手選考はあくまでも実力本位であるべきだというのが韓国の姿勢だった。だが、実力に劣る北朝鮮側は、「和解と協力を達成するための筋の通った現実的な方法」と反論し、“公平な配分”に固執していた。韓国の聯合ニュースは昨年9月、国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長が、南北から具体的な要請があれば種目ごとに国際競技連盟と出場枠拡大について協議することを約束したと報じていた。(川越一)
(4月18日 産経新聞)
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