三洋電機の新社長に佐野執行役員、井植家は経営から退く

外堀(野中ともよ)が埋められれば、本丸(井植敏のオヤジ&井植敏雅のボン)が時を措かずに陥ちるのは当然の成り行き。もっとも、今回のケースでは、本丸を陥とした方が必ずしも「勝者」かと言えばそうとも言い切れない点がミソ。事業を切り売りするにしても、売れ残るものが多すぎるんだよなあ…>三洋電機。

 経営再建中の三洋電機<6764.T>は、井植敏雅社長(44)が4月1日付で辞任し、後任に生え抜きの佐野精一郎・執行役員(54)が昇格する人事を固めた。関係筋が27日明らかにした。28日の取締役会で決める。2007年3月期で3期連続の連結最終赤字となる見通しで、井植社長は業績回復の遅れに対する経営責任を明確にする。井植社長の父で前会長の井植敏・最高顧問も辞任する見通し。三洋電機は創業家が経営から退く。

三洋電機では、井植敏氏に請われて三洋入りした野中ともよ前会長が19日に突然辞任したばかり。業績回復の遅れに加え、2001年3月期から04年3月期までの計4期分の単独決算で不適切な損失処理を行っていたことも判明し、当時、副社長など要職にあった井植社長の責任論が強まった。

後任の佐野氏は1977年4月に三洋電機に入社。人事・総務畑が長く現職は総務人事本部長。当面は執行役員のまま社長を務め、6月末の株主総会で取締役に就任する。

三洋電機は、昨年3月に総額3000億円の優先株増資を実施し、ゴールドマン・サックス<GS.N>、大和証券SMBC、三井住友銀行の金融3社が引き受けた。創業家の井植社長らが経営から退くことで、三洋電機の再建は金融3社の意向が一段と強く反映されるとみられる。今後は、新経営陣が、携帯電話やデジタルカメラ、充電池など三洋電機が経営再建に向けた中核としている事業の売却に踏み込むかどうかが焦点となる見通し。

(3月27日 ロイター)

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