TVコンテンツ制作現場における演出と捏造の壁って凄く曖昧だと思います。下請けから元受けにパスされるだけのコンテンツの中身を、元受けor局のチェッカーが、ウケ要素はともかくその妥当性についてまで精査しているとは到底思えませんし。
物事の道理として事の責任をプロデューサーが取るのは当然としても、「行き過ぎた表現」で終わらせて口をぬぐうのは、経営者or事業責任者として取るべき姿じゃないと思います。まずは娯楽モノであれ何であれ、そもそも論として制作するコンテンツに対する責任を取る気がどれだけあるのか、そのスタンスを示してくれんことには、信用も何もあったもんじゃない。フジの「あるある大辞典」もそうだけど、下請け切ってハイ終わり、じゃあねえ…。
TBS系情報番組「人間!これでいいのだ」の過剰演出問題で、番組担当プロデューサーら関係者の処分が決定した。
処分は19日付で、担当プロデューサーは出勤停止2日(編成制作本部制作局から事業本部コンテンツ事業局に異動)。井上弘社長は月額報酬10%を返上(1回)、編成制作本部制作局長は出勤停止2日などとなった。
同番組は2月3日放送の脳から出るα波と音の関係を取り上げたコーナーで、研究者の論文を無断使用し特定の音を「頭の良くなる音」と断定。同月10日放送分で「捏造(ねつぞう)はなかったと考えておりますが、行き過ぎた表現から視聴者の誤解を招いた」と謝罪した。同番組は先月24日放送分で終了していた。
(3月21日 サンケイスポーツ)
個人的にはですが、メディアとしてのTBSの正体(ないし悪意)という点では、「人間!これでいいのだ」の過剰演出よりも、↓の方にこそ問題があると思ったり。ぶっちゃけ、「NEWS23」の偏向振りといい、TBSって先入観or自己の都合による印象操作を露骨に出しすぎ。もちろん前からそうだけど、最近は特にその傾向が強いような気がしますが…何故?。
TBS架空ネット掲示板…12日放送「HERO’S開幕戦」
TBS系で12日に放送された「総合格闘技HERO’S 2007 開幕戦」の中で、選手紹介のシーンに、架空のインターネット掲示板の映像が使用されていたことが14日、分かった。架空の掲示板は、匿名巨大掲示板「2ちゃんねる」にそっくりで、番組の担当ディレクターが作成したものだという。TBSは、映像について「ディレクターがイメージ映像として作ったもの。その(『イメージ映像』という)表記が抜けていた」と説明。「ねつ造」ではないと主張している。
問題の映像は、桜庭和志選手の紹介シーンで映し出された。同選手が出場した昨年大みそかの秋山成勲選手との試合が、無効試合と裁定された問題に絡み、「ファンとともに築き上げてきた戦いの歴史に泥を塗られた」というナレーションとともに、「2ちゃんねる」そっくりな掲示板の映像が登場した。
書き込みは、すべて桜庭選手への失望と批判。「秋山もひどいけど、そろそろ桜庭も試合がつまらなくなったね。もう終わりかな?」「桜庭さん、がっかりです…メーン失格」「桜庭に全盛期の興奮なし。昔は桜庭に夢中だったのにな。もう一度、夢を見させてほしいな」「勝っても負けても桜庭ワールドがあったのにね」などと、ネット掲示板にしては極めて冷静で丁寧な書き込みが続いていた。
しかし放送後、本家「2ちゃんねる」には続々と掲示板の映像に対する疑問の声が書き込まれた。「ハンドルネームがすべて『通販さん@賛成です』なのに格闘技について語っている」「行間が不自然」「書き込みが検索しても見つからない」などの指摘が相次ぎ、「掲示板はTBSによるねつ造では?」という内容の掲示板が乱立する“祭り”となった。
TBS広報部は、疑惑の映像について「担当ディレクターが以前に見た掲示板の状況を伝えるため、記憶を基にイメージ映像として作成した」と実在の掲示板ではないことを認めたが、映像は「ねつ造」ではなく「(『イメージ映像』との)表記が抜けていた」だけだと主張している。
また「視聴者には実在する掲示板であるとの誤解を与えかねない表現でした。おわび申し上げます」と謝罪し、「今後は『イメージ映像』と明示するよう厳しく指導します」としている。
TBSでは先月、情報バラエティー番組「人間!これでいいのだ」で、「風鈴の音で頭が良くなる」の例として紹介した学習塾にスタッフが風鈴を持ち込み、教室で普段から使っているように見せ掛ける演出をしたことが明らかになっている。
(3月15日 スポーツ報知)
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