日本アカデミー賞 最優秀アニメーション賞に時をかける少女(2/16)

日テレ主催にもかかわらず、曲がりなりにも2006年の邦画興行第1位の「ゲド戦記」を最優秀アニメーション賞に選ばなかっただけでも快挙と呼べる今回の日本アカデミー賞。

 フジの「ブレイブ ストーリー」は当然無いとしても、事務所や制作会社そして代理店との力関係で全てが決まるこの手の賞で、ちゃんと「時をかける少女」を選ぶとは正直見直しました>関係者。とりあえず、最初の最優秀アニメーション賞だから、変な前例は作りたくなかったのかな?。

ちなみに、「時をかける少女」が獲得した賞は以下の通り。

第39回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門(Gertie Award)最優秀長編作品賞

第11回アニメーション神戸賞 作品賞・劇場部門

第31回報知映画賞特別賞

第49回朝日ベストテン映画祭(朝日新聞社・朝日放送主催)日本映画 第3位

第28回ヨコハマ映画祭ベストテン 日本映画 第10位

第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞

第30回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞

第1回Invitation AWARDS アニメーション賞

第61回毎日映画コンクールアニメーション映画賞

第12回AMDAward 「大賞(総務大臣賞)」「ベスト監督賞」

映画芸術 2006年  日本映画部門第3位

映画秘宝 2006年  日本映画部門第1位

賞のグレード差が激しいので一概には言えませんが、「映画芸術」の日本映画部門第3位って、素直に凄くないですか?。

 2月16日に東京・高輪プリンスホテルで開催された第30回日本アカデミー賞授賞式で、最優秀アニメーション作品賞に細田守監督の『時をかける少女』が選出された。

『時をかける少女』は、1967年に筒井康隆氏が発表したSF小説を原作としている。これまでも度々映像化されてきたが、アニメ化は今回が初めてである。また、物語は原作から20年後を舞台とした別の話として展開する。

『時をかける少女』は興行収益こそ3億円弱にとどまっているが、観客から高い評価を受け2006年を代表する劇場アニメとなっている。既に、アニメーション神戸作品賞・劇場部門、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、毎日映画コンクールアニメーション映画賞、デジタルコンテンツ・オブ・ジ・イヤーなど大型の賞を軒並み受賞するなど専門家からも高く評価されている。

しかし、主要な賞は大作映画が取ることが多い日本アカデミー賞のなかで、『時をかける少女』が最優秀アニメーション作品賞を取ったのは大健闘である。この映画の評価がそれだけ高かったともいえるだろう。また、今回の日本アカデミー賞の獲得により『時をかける少女』は2006年のアニメーション関係の賞をほとんど独占したことになる。

日本アカデミー賞のアニメーション部門は、昨年12月9日に優秀アニメーション作品賞5作品として『あらしのよるに』、『ゲド戦記』、『時をかける少女』、『ブレイブ ストーリー』、『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』が既に選ばれていた。今回この中から『時をかける少女』が選ばれた。

また、今年で30周年を迎える日本アカデミー賞でアニメーション部門賞が設けられたのは、今回が初めてになる。『時をかける少女』は、日本アカデミー賞の初代の最優秀アニメーション作品賞でもある。

(アニメ!アニメ!ニュース 2007/2/16)

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