OSG、タンガロイと資本・業務提携-グループで海外事業強化

 OSGとタンガロイ(川崎市幸区、徳永昭大社長、044・548・9500)は25日、資本・業務提携すると発表した。OSGが8月に、投資ファンドの野村プリンシパル・ファイナンス(NPF)からタンガロイの発行済み株式の19・18%を取得。両社は製品の相互補完を通じて、海外事業の拡大につなげる。両社の売上高を単純合算すると約1242億円と工具で世界3位となる。提携を機に3年後の売上高を1800億円に引き上げる。

現在、世界の工具首位はスウェーデンのサンドビック(工具売り上げ約4000億円)、2位は米ケナメタル(同約2700億円)。業務面では、一つのグループとして海外事業を中心に提携効果を高めていく。例えば、OSGが得意とするソリッド工具と、タンガロイが強みを持つ刃先交換チップを相互に供給し、大手顧客から切削工具の一括受注につなげる。

(日刊工業新聞) – 7月26日

中途半端な持ち株比率のせいか、「タンガロイの再上場前の持分引き下げ&安定株主作りが目的」NPFの本音が見え透いているせいか、OSGの株価へのインパクトはあんまりありませんでしたが、なかなかどうして、工具業界特に超硬工具業界からすれば結構インパクト大きいかも。

サンドビックとケナメタル共に超硬工具でも強く、ハイス主体のOSGではどうにも太刀打ちできない領域がありましたが、超硬工具全般に強みを持つタンガロイと提携することで、OSGは上位2社と張り合える戦略製品を持つことができました。中国など営業上比較的弱いエリアはタンガロイのそれを流用できるのも美味しい。先日まで国内の工具業界に大きな動きはしばらく無いかなあと考えてましたが、本件についてはちょっと期待したいですね。

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