<フジモリ氏>ペルー側に身柄引き渡し 7年ぶりの「帰国」

 南米の政権交代は前政権TOPの否定とワンセット。加えてフジモリ氏の場合、政権当時に米国の逆鱗に触れたという裏ドラ付きなので、徹頭徹尾日本に引きこもるしか生き延びる&逃げ道はなかったし、外交/国際関係上も一番良かった。

 にもかかわらず、自国の経済混乱→復権の芽があると欲を出してノコノコ出国したのが、このオッサンの運の尽き(神楽はこの時点で彼を見限りました)。同情する余地なんてどこにもありません。対外的な切り札&思想的な自己満足etcを背景に、衣食住に奥方や最後の逃げ道(参院選出馬)まであてがってやった日本こそ、無双のお人よしと言うべきか(正確には奥方の片岡女史は○○○だけど)。

 さて、肝心の帰国後のフジモリ氏の処遇ですが、トレドと違って今のガルシア政権は多少は現実路線派だから全部の罪おっかぶせて死刑ってことはないと見ます。国内の親フジモリ派を取り込むためにも、相応の妥協(≒減刑)の可能性はあるでしょう。適当なところで暗殺される可能性も同じくらい高いけど(ニガワラ)。

 【リマ庭田学】国際手配されていたペルーのアルベルト・フジモリ元大統領(69)が22日、チリ当局からペルー側に身柄を引き渡された。2000年の失脚以来、約7年ぶりの「帰国」となる。帰国後、刑事被告人として、治安部隊が市民を殺害した人権侵害、汚職などの罪で裁判を受ける。

 元大統領を乗せたペルー国家警察機は22日午前9時(日本時間同日午後10時)前、チリ・サンティアゴの空港からペルーに向けて飛び立った。ペルーのニュース専門ラジオ局RPPによると、同機には国際刑事警察機構(ICPO)職員や医師も搭乗している。

 元大統領は00年11月に滞在先の東京で辞任を表明。05年11月、06年大統領選への出馬を目指して滞在先の日本を出国し、チリで拘束された。

 元大統領をめぐりペルー当局は▽91年に軍特殊部隊が市民を殺害した「バリオスアルトス事件」▽92年に特殊部隊が大学教員・学生を殺害した「ラカントゥタ事件」――などにかかわったとしてチリに身柄引き渡しを求めていた。

 RPPによると、元大統領は当面、リマ郊外にある国家警察関連施設に収容される。フジモリ派は刑務所に収監せず、自宅軟禁とするよう求めている。英BBC放送は、ペルーでの裁判で有罪判決を受ければ、禁固40年の刑を科される可能性があると伝えた。

 チリからのテレビ映像によると、元大統領は22日早朝、サンティアゴ郊外の自宅近くからチリ警察のヘリコプターに乗り込み、サンティアゴの空港に到着した。黒いコートに身を包んだ元大統領はヘリに乗る前に近所の住民に手を振るなど落ち着いた様子だった。

 元大統領の長女ケイコ国会議員らフジモリ派は元大統領を出迎える準備をしている。リマで運送業を営むアイデー・ヒロンさん(62)は「空港で出迎えたい。フジモリ氏は最高の大統領だった」と話した。

(9月22日 毎日新聞)

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