<ジャスダック>低迷する新興市場の再編狙う 交渉は難航か

 この件については正直○○できる○○では無いのですが、一言だけ。

 「システムをヘラ側に統合するのは歓迎だが、ヤクザファンドと仕手筋まで統合するのはカンベンな!」。頼むよマジで。

 日本証券業協会が27日、傘下の新興市場ジャスダック証券取引所の株式を大阪証券取引所へ売却する交渉に入る方針を決めたのは、大証傘下の新興市場ヘラクレスとの統合につなげ、低迷する新興市場の再編を促す狙いがある。しかし、どの程度の株式売却を検討するかなど、具体的な内容は示さなかった。単独経営にこだわるジャスダックとの隔たりは埋まっておらず、今後の交渉は難航必至だ。

 日証協はこの日の会合で(1)大証との統合(2)単独経営維持--の2案を検討した。「時期尚早」との異論も出たとみられるが、安東俊夫・日証協会長はすでに統合へ向けて調整する意向を示唆しており、「株式売却」で押し切ったとみられる。ただ、日証協が発表したコメントには「統合」の言葉は盛り込まれなかった。

 今後の大証との交渉に向け、日証協が単独経営を主張するジャスダックを説得できるかが最大のハードルになる。安東会長は会合後、ジャスダックの筒井高志社長と会談して方針を伝えたが、筒井社長は記者団に「これから社内で話し合う」と述べるにとどめた。大証内には「ジャスダックに拒否反応が多い状況では、統合してもうまくいかない」と懸念の声が上がる。

 一方、大証は取引システムの一本化を条件にしている。ジャスダックの従業員のリストラも課題になる。東証上場を希望するジャスダック上場企業の扱いをどうするかなど、具体的な議論も深まっていない。ジャスダックが統合に同意しても、大証との話し合いで詰めなければならないことも多い。

 ただ今回の議論の背景には、ライブドアショック以降低迷が続く国内の新興市場への危機感がある。取引所間の国際競争が激化する中、新興市場が東京、大阪など6カ所に分散する現状に「再編が必要」との声は強い。

 中でも東証や大証などにシステムなどを頼らず、独立経営を続けてきたジャスダックは、更新が迫られるシステムの開発費用を見込んだ07年9月期中間決算で赤字に転落。「今後の経営は厳しい」とみる市場関係者は多く、交渉の行方に注目が集まりそうだ。

【田畑悦郎、松尾良、小倉祥徳】

(12月27日 毎日新聞)

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