民生用ロボット産業は2012年以降本格的に成長する件について

制度面ではISO13482のスタートとそれの策定への積極的関与。開発面では需要マッチング重視の製品設計への主要メーカーの動き。環境面ではロボットの使用環境を想定したインフラ整備の模索。これら全ての成果が2012年以降本格化します。この3要素の相乗効果ないし複合効果には、個人的にとても注目しています。

これまで、日本の民生用(医療用含む)ロボット業界は、スペックばかり大層な実験機ばかり作っていましたが、米国の「ダヴィンチ」「ルンバ」などの成功を目の当たりにして、ようやく彼らも目が覚め始め、この1-2年は上記のような動きに注力してました。今回の記事のように、大雑把な作りの米国住宅の清掃に適した「ルンバ」に対して、こじんまりとした日本住宅の清掃向けに「スマーボ」をぶつけてきたこと、そして今月の頭にトヨタが「HAL@サイバーダインよりも実用的な」福祉ロボットを発表したことは、その意識の発露と言えましょう。これらの動きの結果、世界に冠たる製造用ロボットのように、日本の民生用ロボットも世界市場を席巻してくれることを祈ります。

便利なロボット掃除機、技光る働きモノ続々登場

ルンバのヒットを受けて、国内の「ロボット掃除機」商戦が盛り上がりを見せている。10月1日には東芝ホームアプライアンスがスマートロボットクリーナー「Smarbo(スマーボ)VC-RB100」を発売。第一人者であるアイロボット社もルンバの最新機種「700シリーズ」を10月7日から発売している。

ほかにも各社から様々な商品が登場し価格も様々だが、それぞれどのような特徴があるのか? 家電コンシェルジュの神原サリーさんに聞いてみた。

「機能が充実しているのはやはり『ルンバ』と『スマーボ』。上位機種の価格はスマーボが9万円前後、ルンバが7万円前後とロボット掃除機の中では最も高額になっています。両者にはそれぞれ得手・不得手がありますので、それらを加味したうえで選ぶといいでしょう。大きく異なるのは動き方です。同じところを何度も往復し、角度を変えて念入りにゴミを除去するルンバに対し、スマーボは部屋の隅から順番に掃除していきます」

なんでも狭い範囲を集中的に掃除するにはスマーボ、広い範囲をまんべんなく掃除するにはルンバに分があるそうだ。また、静音性はルンバ、スマーボともに50db台とデータの上では互角だが、体感的にはスマーボの方が静か。バッテリーはルンバが半年ほど寿命が長く、充電時間はスマーボの方が1時間短くて済む。

「そのほか、ダストボックスやフィルターが水洗いできる点など、スマーボにあってルンバにない機能もいくつかあります。その分スマーボの方がややお値段が高めになっていますので、こうした付帯機能に価値を感じるかどうかが選ぶポイントになるでしょうね。ただ、現況モデルではロボット掃除機の先駆者ともいえるルンバの方が総合的な満足度が高いかもしれません」

これら2機種以外にも、機能を簡略化し価格を抑えたロボット掃除機が多数存在するが、それらの使い心地はどうなのか?

「2万~4万円程度の価格帯では、『FALTIMA(ファルティマ)031』『LAQULITO(ラクリート)』などはわりと使える方だと思います。ただ、どれもゴミを検知するセンサーがついておらず、単にランダムに動きまわってゴミを吸い込むタイプなので、どうしても取りこぼしが出てしまいます」

どうやら現在のところはルンバとスマーボが頭ひとつリードしている模様。そんななか、サイクロン掃除機のダイソンが近々ロボット掃除機を発売するというウワサもある。ますます熾烈を極める各社の争い。さらなる性能アップに期待したい。

(榎並紀行)

(11月19日 web R25)

一方、半導体、液晶、そして最近では電池。近い将来では自動車。技術では先行しながらも、汎用品生産の体力勝負のステージになると、とたんにヘタレる最近の日本の一部製造業。民生用ロボットが彼らの轍を踏まないよう、切に×2、祈念する次第です。いやマジで。

ここで「水銀燈の今宵もアンニュ~イ【3DCG Special】」を紹介。


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水銀党技術部の精華とは言ったモノ。銀様の御手がもう少し大きければパーペキだな。

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