民放が守りたいのは「視聴者」か「視聴率」か、それとも「既得権益」か ~ パナソニック「スマートビエラ」CM放送拒否騒動

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 タイトルの3要素は相互に影響しあっている関係だけど、直接的には「視聴者」を持っていかれるのが一番痛いだろうなあ、と邪推する次第。「視聴率」や「既得権益」は、パチ屋における三店制度の構成員と同じ。一蓮托生だからな、民放と代理店その他の関係者は。誰か一人だけが裏切って、ネット側に一方的に付くって展開は考え辛い。

 しかし、「視聴者」は違う。テレビ「番組」をみてもらうためのテレビで、ネットコンテンツを掲示して、視聴者を「番組」から「コンテンツ」に漏れさせる展開というのは、民法からしてみれば敵に塩な感覚なんだろう。

 その感覚は理解できるが、その本音を覆い隠す言い訳として「視聴者が番組内容とネット情報を混同する恐れ」程度の言いがかりしか思いつけない民放には、失笑を禁じえない。ホリエモンからニッポン放送を狙われた頃から、ほとんど進歩して無いのな。大手メディアの偉い人の思考回路って。

パナソニック新型テレビのCM拒否=民放各局

 民放各局がパナソニックの新型テレビのCM放送を拒否していることが、7日分かった。テレビ画面に放送番組とインターネットのサイトなどが一緒に表示されるのを問題としており、大手広告主のCMを流さないのは異例の対応だ。

 民放関係者によると、対象となっているのは4月発売の「スマートビエラ」シリーズ。テレビ起動時、画面の右と下に放送内容とは関係ないサイトやネット動画などが並んで表示される。各局は同社に対し、視聴者が番組内容とネット情報を混同する恐れを指摘、表示方法の変更を求めているという。

 パナソニックは「コメントは差し控える」(広報)としている。 

(7月7日 時事通信)

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