強制廃業

　昨年10月に運営会社・京品実業の経営不振と、投資効率＆収益性の悪さから廃業が決まっていた「京浜ホテル」。廃業と廃業に伴う解雇に反対する元・従業員とその支援団体による不法占拠と自主運営が行われていましたが、本日、裁判所命令に基づく強制執行により、彼らは同ホテルから排除。

　一応、営業段階では黒字であったホテルが経営の都合だけで潰されたのですから、従業員の心情が穏やかでいられなかったのは理解できます。が、同時に、あの近辺は首都圏有数のホテル激戦区。収益は出していると言っても実際はカツカツ、老舗なだけでどうにもジリ貧、耐震工事分も含めた投資効率も悪いと見込まれている以上、2008.5時点における京品実業経営陣の判断、「同ホテルを担保にサンライズファイナンス＠リーマンブラザーズ証券（当時）の子会社に債権を売却→ホテルは廃業、土地は更地にして売却→高輪地区の再開発計画に乗る。従業員は退職金4割増し＆再就職支援で御納得を」というのは正しかったんですよね。

　廃業に反対だった従業員の皆さんも、心情的な不満はのみ込んで、早期に手じまいしていればよかったんです。ところが、東京ユニオンなる労働組合その他が反対派従業員を焚きつけて、「徹底抗戦」させたもんだから全てがおかしくなっちゃった。その間に、リーマンショックでサンライズファイナンスが潰れて売却話自体が白紙化。景気は悪化する一方で、立てこもっていた従業員の再就職は昨年10月時点と比べると各段に難しくなっている。自業自得というには少々不憫ですが、ぶっちゃけ、どうしようもありませんな。それにしても、

　「元従業員達を窮地に追いやった活動家の皆さんは、自分達がやらかしたことにどう落とし前をつけるつもりなのでしょうね？」

　「こんなはずじゃなかった」じゃすまされませんぞ、と。

　本件と比べると、日比谷公園の派遣村イベントでの活動家は、動員した貧窮民に対する「調和のとれた追い詰め方」から「行政への押し付け」まで、悪い意味で上手くやったと思いますね。賞賛する気にはなりませんが。そういや、東京ユニオンって派遣村でも蠢動していましたっけ？。本件での失敗を派遣村で活かした…ということはないと思いますが、さてさて。

今日の一銘柄

• ニチレイ（2871）：冷蔵倉庫と冷凍食品（ブランド別）で首位。低温物流は海外も積極的。水産・畜産も手掛ける。毒ギョーザ事件からもうすぐ1年。中国では、回収された毒ギョーザが横流しされて新たな犠牲者がでているなど相変わらずですが、日本ではそろそろ冷凍食品業界の復活はなるか？。1/23終値は前日比14円安の348円。2月第2週中の目標株価400円。向こう半年間の目標株600円。

　ここで脈絡アリアリで「狼と香辛料　Blu-rayDiscBOX　TV CM」を紹介。

どうやら、神楽が初めて購入するBlu-rayDiscになりそうです＞「狼と香辛料」。1/30が楽しみ×2。