動乱

 タイとキルギス。政情不安の形とプレーヤーは違えど、根っこにあるのは現在の為政者に対する反発。

タイで反政府デモ強制排除、90人以上負傷

「タイの治安当局は10日午後、アピシット首相の退陣を求めてバンコクで抗議活動を続けるタクシン元首相派組織「反独裁民主戦線」(UDD)に対し、強制排除を始めた」。タイにとってこの手の混乱は日常風景ですが、今回のは流石に長過ぎます。それも、国民全部が政治的意志を持ってこの騒動に加担しているならともかく、今暴れているのは、向こうの「プロ市民」とおこぼれ狙いの●●層だけというのがなんとも。大義も何もあったもんじゃありません。

キルギス 略奪収まらず 首都は無法地帯の様相

「市民は、富と権力を独占していたバキエフ大統領一族の没落を喜ぶ一方、治安部隊との衝突で1500人を超える死傷者を出した惨事に心を痛めていた。首都では商店への襲撃や略奪が相次いでおり、無法地帯の様相だ」。外科手術の後遺症が大き過ぎるキルギス。反政府運動の勝者は、次の反政府運動の標的になるという悪循環が続いている同国。今回の新政権に、先人の轍を踏まない次の一手の処方箋がちゃんと備わっているのかというと、甚だ疑問です。

 日本もそろそろこの手の騒ぎが起きてもおかしくないんですけどねえ。世界的に見て日本人の国民性がもともと特殊なだけなのか。それとも、敗戦後60年以上に亘ってスポイル&左巻き洗脳された国民が精神的に去勢された結果なのか。いずれにせよ、ガラパゴスなのは携帯だけじゃないってこと…だと、ちょっとやだなあ。日本の有権者は、この2カ国の事例をどのように判断し、どの点を自分たちの手本とすべきか。知的ゲームレベルでもいいので、少し真面目に考えてみるべきかも知れません。

 最後にこちらの事故について。一応「事故」ということになっていますし、それで間違いはないんでしょうが、カチンスキ大統領は反露・親米で知られた御仁だっただけに…。カチン虐殺事件の追悼式典に出席するための訪露で亡くなったというのも、タイミングと背景的に最悪。ロシア&ポーランド両国のはねっ返り共が暴発、新たな動乱に繋がらないことを願うばかりです。

<ロシア>ポーランド大統領が死亡 搭乗機が着陸直前に墜落

「ロシア西部スモレンスクで10日午前11時(日本時間同日午後4時)ごろ、ワルシャワからスモレンスクに向かっていたポーランド政府専用機(ツポレフ154)が墜落した。同機にはレフ・カチンスキ大統領(60)とマリア夫人ら96人が乗っていたが、全員死亡した」。

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