介護用ロボットスーツ 軽々持ち上げます/筑波大が開発

 筑波大学が世界で初めて開発した介護やリハビリ用のロボットスーツに、すでに500件もの購入申し込みが来ていることが、2日までに分かった。装着した人の力を増幅でき、非力な人や体がまひした人の動作を補助できる。

同大学が開発した「ロボットスーツHAL(ハル)」は、全身で約24キロあるが、装着者はスーツの重みを感じない設計になっている。体を動かそうとするときに筋肉に出る電気信号を読み取り、動きを助ける。2日公表された文部科学賞の2005年度科学技術白書でも取り上げた。

価格は体の状態によって150万~250万円。片足など部分的な装着もできる。すでに個人を中心に申し込みが来ている。同大は08年から量産化を目指している。

白書の公表に先立ち同大はロボットスーツを公開。学生が水の入ったポリタンクを軽々と持ち上げた。開発した同大大学院の山海嘉之教授は「重労働の支援や災害救助にも役立てたい」と、改良を重ねていく考えだ。

(日本農業新聞 06/6/3)

「HAL」のコンセプトは確かにいいです。基礎理論も確立しているし、筋電位センサ本体から「HAL」の動作制御用ASICまで全て自前で設計できる技術力もある。記事のようにユーザーもいる。何と言っても山海のダンナは天才だ。

が、これの事業化を進める学内ベンチャー「サイバーダイン」に人が居ないんですよ。ダンナ以外にマジで一人も。こないだ○○○○から1人中途採用してたんですけど、この御仁がまた何と言うか(以下事情により省略)で、ぶっちゃけ「…(^^;」。後のメンバーはみんな学生さんだからどうにもこうにもねぇ…。

加えて今の「HAL」5号機は汎用品とするには課題も多く、カスタマイズからメンテ、経常的なユーザーケアまで非常に手間がかかる代物。なのに、それに必要な運用リソースの整備には、まるで手がつけられていない。正直、今のままじゃ2008年の事業化は無理です。量産云々以前にまずは事業組織を整備しないと、動くものも動かんぞと。

まあ、現実に突き当たれば否応なしに改善は進むでしょうけれど。下手に焦って、海外のアライアンスパートナー(≒黒い商人)にパテントを渡したりはしないで欲しいですね。ダンナは技術の軍事転用嫌いだから大丈夫だろうと信じてはいますが、とりあえず念のため。

岩波講座 ロボット学〈4〉ロボットインテリジェンス

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