「ハトプリにとって一つの到達点」な第36話だった件について

 皆が輝き過ぎていて、見ているのが辛い。そんな「キラキラ Kawaii 大sure Go!」だった本エピソード。ゲスト・あやまゆさんの棒っぷりには正直「ズコー!」なところもありましたが(しょうがないんだけどね)、大正浪漫コスつぼえりの激萌と、ラストの「ファッション部+軽音部」合同ファッションショーでの一連の神演出、ラストの1枚絵の前には、区々たる短所なんてぶっちゃけどうでもよくなりました。

 ここまでの約3クールを使って積み重ねてきた、クラスメート&ファッション部各キャラの成長と記憶の集大成となった学園祭エピソード。一言お見事。これはもう「一つの大団円」だと言っても過言ではないでしょう。1年という放送期間を有効に使いこなすこの技量、東アニの金看板は伊達じゃない!な今回の「ハートキャッチプリキュア!」。脚本:「王道担当とネタ担当をこなした成果がこれだよ!」井上美緒女史、演出・絵コンテ:「この人も一連の演助人生で積み重ねていたキャリアが花開き始めたな」黒田成美女史、作画監督:「ザ・無手勝流オールラウンダー」小島彰御大という、「見せてもらおうか、ルナツー以来の」以下略な第36話、「みんなが主役!わたしたちのステージです!!」。

 で、結論、「がんばれ、女の子!」。以下、個人的見どころを列記。

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  • アバン。いきなり志久さんちのるみるみ&ガテン系パパン登場。るみるみのセリフが無かったのは残念だったけど、すっかりお母さんモードのなみなみ@CV藤井ゆきよ女史とのやり取りがあったので、いい、ボク我慢する。続いて番君、学園祭でコス娘付き&慶子ママン売り子付きの「プリキュア」新刊即売会を開催。ぶっちゃけ過ぎだろ常考。ここも番君&慶子ママンともにセリフ無しだったけど、いい、ボク我慢する。
  • その他セリフ無しでアバンに登場したのは、クラスメートと一緒にプログラムを読み込んでいるサッカー娘・上島さやか嬢、屋台でラーメンをすするラーメン小僧・三浦あきら君、前回の犠牲者で今回ラストのファッションショーで照明係を務める(設定になっている)映画部の杉山ごう君、その映画部の力作に号泣する園芸部部長・水島アヤ嬢。クラスメート&学校キャラスキーにとっては、嬉しい演出の数々(見逃した子はいないよね?)。そんな中、カンフーマスター弟・酒井よしと君@CV津村まこと女史が、セリフ付きで登場ってのは何故なんだぜ?。
  • 多田かなえ嬢@CV小島幸子女史も飛ばしまくり。この段階で既にお腹一杯なアバン。しかし、ここでやってくるのが、明堂学園けいおん部もとい軽音部のリア充3男と今回のゲスト犠牲者、「出番前のプレッシャーに撃沈寸前」工藤真由嬢@CV工藤真由女史&池田彩嬢@池田彩女史。更に、出番直前のプレッシャーでテンパリまくりの「人見知り設定なんてすっかり忘れていたよ」花咲つぼみ嬢@CV水樹奈々女史と、準備じゃテンパってもいざとなると腹の据わる来海えりか嬢@CV水沢史絵女史はじめファッション部のお歴々の修羅場っぷりと見どころ満載。こりゃタマラン流石にボウマンカンかと思っていたら、酒と甘いものと萌えは別腹だったでござるの巻。
  • ここでアバン終了。そしていよいよ「人事を尽くして天命を待つbyつぼみ」な学園祭スタートのAパートへGO。蛇足ながらCM。そうかあ、もうクリスマスケーキを云々する時期になったんだなあ。

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  • Aパート。いきなり大正浪漫娘コスなつぼえりキター!これは凶悪に可愛い!そりゃ、来海流之助パパン@CV遠近孝一氏じゃなくても、写真撮りたくなるわ。…常識ある社会人は撮らないけどね!カメコみたいな嬌声挙げながらは!特にローアングルからは!!。
  • しかし、花咲家・来海家・明堂院家オールスターキャストか。自営業はいいなあ。自由にお休みが取れて(しみじみ)。月影家の春菜ママンがいなかったのは、パートが忙しかったからなんだろうね、多分(しみじみ)。時に明堂院パパン、何シレっと初登場してんの?。あと明堂院厳太郎ジジイ様、小指立てながら紅茶飲むな(笑)。
  • 家族総出のイベント参加に、プレッシャーかかりまくりの現役組3人衆。そこに輪をかけてプレッシャーとなったのが、特設イベントのフィナーレを、例年の軽音部に替って今年はファッション部が務めるスケジュールになったという事実。「そういうことは当日決めるもんじゃないと思うがなあ?」と少し変に思いましたが、その事実に直面したつぼえりの硬直笑顔と「なんじゃそりゃー!byえりか」が可愛すぎたので許す。全て許す。
  • いったんはその事実に驚愕するえりか嬢。しかし、プレッシャーを力に変えるのがえりかのえりかたる所以。明堂院いつき嬢@CV桑島法子女史もノリ良くキャラを変えてえりかに同調するの図。とか何とか言ってたら、ポンと現実に立ち返って、軽音部に仁義を切りに行こうとするえりか嬢。妙なところで冷静な子だな。とりあえず、2人と周回遅れで魂に着火したつぼみさんの、おいてけぼりっぷりには吹いた。
  • 仁義を切りに軽音部の部室に向かう現役組、あやまゆの敵前逃亡に遭遇。ボーカルの「やめてー!」は深夜アニメだったらきっと…まあ、今回のリア充3人衆は人として至極まともだけどね!。あと、敵前逃亡の理由の一つが、来海ももかさん@CV伊藤静御前のファッションショー登場による大観衆予想へのビビりってのは、ファッション部からすると何とも言えないよなあ(^^;。
  • 場面替わって、コブラージャさん@CV野島裕史氏、エステで自分を磨いているの図。こないだキュアムーンライトさんにボコられまくったわりに余裕ぶっこいているよなあ、この人。磨くところ違うくね?。そして相変わらずのナルシストぶりを発揮しての学園祭荒らしにGO。ところで、スナッキーさんはどこで手に入れたんだ?そのチラシ。
  • ここでAパート終了。早っ!。

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  • Bパート開始。速攻で確保され、つぼえりに説得されるあやまゆ。ひとまず翻意するも、ステージに上がると眼前の大観衆の前にビビり再発、挙句に「やっぱり無理ー!」と…ここでコブラさん乱入。いつもいつも、なんてタイミングのいい人なんだ!(笑)。ひっこめー!なんて言っちゃいけませんよ、かなえさん。乱入&フォローが終わったらちゃんと引っ込んでくれますから。強制的に。ただ、コブラさん。「乱入が目的でこころの花枯らしはついで」ってのは、砂漠の使徒の幹部としては如何なモノかと思います。ハイ。
  • 突然湧いて出た月影ゆりさん17歳@CV久川綾女史も合流して、プリキュア4変身。変身バンクは相変わらずのハイブリッド。スーパーモードまでは、このままなのかな?。
  • キュアマリンのダイブキックからバトルスタート。今回は、ダークブレスレット効果もあって、あやまゆ2人を最初からコアにしたデザトリアンがお出まし。ベースは音響機器で性別は内またから察するに女性、棒読みは金朋効果で矯正済み(笑)。主な攻撃手段は音符を象った瞬間移動型浮遊/ホーミング爆雷となかなかだけど、ボーカルさんがコアなのに歌は下手。コブラさん謹製デザトリアンにしては…いや、だからこそか。このへうげもの的な歪な魅力。
  • バトルの内容は、相変わらずの月光無双。爆雷の攻撃から逃げるしかないブロマリに対して、しっかり防ぎ切る&かわし切るサンシャイン、あまつさえ爆雷を踏み台にして&縮地で前進さえするムーンライト。依然として各人の戦闘力の差は大きいなあ。次回以降のアレでどの位その差は縮まるんだろう。
  • 爆雷攻撃をかわされ、最後の質量攻撃も不発に終わったコブラさん&デザトリアン。久しぶりのキュアブロッサムのKOK経由で、プリキュア・シャイニング・フォルティシモにより敗北。ムーンライトさんを予備に回して現役組だけで完勝。バロキュアさんも敗退したことだし、砂漠の使徒の皆さんは根本的に戦略を練り直さないと、1945年時の日本軍みたいになっちゃうぞ。
  • あやまゆ救出に成功するプリキュア4。しかし、時すでに遅くコンサートは中止が決定し、落ち込む軽音部一同。そんな彼ら彼女らを前に一つの提案をするえりか嬢。

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  • さあ、ここからが神展開。
  • 司会を務める演劇部部長・高岸あずさ嬢@CV折笠富美子女史による「ファッション部と軽音部によるファッションショー」開幕宣言に続き、映画部杉山君による照明演出の下、軽音部によるコンサートスタート。曲目は「Tomorrow Song ~あしたのうた~」のCDカップリング曲だった「HEART GOES ON」。なるほど、この曲をここでこう使うとは…流石。
  • 一歩を踏み出し歩み寄りながら熱唱するあやまゆ。会場を埋め尽くすサイリウム。その熱い雰囲気の中、緊張で歩みが遅くなるつぼみ嬢と、そんな彼女をエスコートするえりか嬢。「HEART GOES ON」の歌詞とのリンクといい、つぼえりが歩むステージの明暗切り替え演出といい、この一連の流れは観ていて楽しい、否、嬉しい。これはただの演出ではない。つぼみとえりか、この二人に対する作り手の愛だ。
  • 他のメンバーの描写も素晴らしい。アダルトにまとめた佐久間としこ嬢@吉田聖子女史、シティファッションの黒田るみこ嬢@CV足立友女史、意識的にかボーイッシュなコーディネートの沢井なおみ嬢@CV埴岡由紀子女史。そして彼女らに続いて登場したなみなみこと志久ななみ嬢。群衆の中で姉にサイリウムを振るるみるみに手を振り返す笑顔が◎。
  • 観衆の歓声が一オクターブ高くなる中、ファッション部に続いて登場するもも姉。ノリノリのパフォーマンスが良し。ステージからの去り際、入れ替わるゆりさんへ手を振る心配りが更に良し。
  • そして一巡目のトリを務めるは、ゆりさんといつき生徒会長。威風堂々と観客を睥睨する両者のその貫録、まさにツワモノと言うべきか。それにしても明堂院ジジイ様、ノリノリである。
  • ショーの成功をステージ袖で見届けるつぼえり。万感の思いを込めてのハイタッチ。お約束だと分かっていても、演出だと分かっていても、これは胸が熱くなるな。
  • そんないいシーンなのに淫獣はいつものUNKOタイム。きさまら自重。ちなみに、今回の心の花は「アスター」。花言葉は「信じる心」。なるほど。
  • 二巡目に入って一巡目とコンセプトチェンジしながらショーを盛り上げ続けるファッション部一同。ラストは感涙に咽ぶあやまゆを含めたほぼ全員で歓喜のジャンプパフォーマンス。そして、

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  • 今回は「プリキュア+どれみ」というべきハトプリの基本コンセプトの一つの到達点。特にラストのファッションショーのシーンは、それまでに至る各キャラの足跡や想いと重ね合わせながら観ると、通常&他作品でありがちな取って付け学園祭エピソードとは、一味も二味も違います。「HEART GOES ON」を一曲丸ごと使い切り、つぼみとえりかはじめ各キャラの魅力を余すところなく描写しまくった本エピソード、特にラスト5分は、まさに神回と言うべき内容。実に良いものを観せて頂きました。スタッフの皆さまには深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
  • 次回は、再び戦の世界へ。自分の敵は自分という良くある話をベースにしたパワーアップイベントですかね。いわゆる一つのパラディン試練?。プリキュア4を試す闇キュアさん達のキャラクターがどのように設定されるのかに注目です。…ゆりさんより暗い闇キュアさんって想像できねえ。ほとんどメンヘラさんなのではなかろうかと(^^;。

 ここで「Anime Saimoe Tournament 2010 – Closing Credits」を紹介。


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こちらの祭も昨日終了。何だかんだと少し寂しいものですね。

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