「ハートキャッチプリキュア!」第9話「スカウトされたお父さん!お花屋さんをやめちゃいます!?」感想 ~ 「スナッキーさんに見る上司の上手な操縦法」な件について

あるいは「身につまされる描写ばかりで、大友サラリーマンの心の花が萎れまくってるですぅ!」な、ある意味、小さなお友達おいてけぼりなところもある、バルト9のオールナイトイベントは成功だったらしい「ハートキャッチプリキュア!」。脚本:「説教臭さならお手の物」成田良美女史、演出・絵コンテ:「独特なアングル描写ならお手の物」境宗久御大、作画監督:「無手勝流ならお手の物」小島彰御大という色々と濃口醤油な布陣だった第9話、「スカウトされたお父さん!お花屋さんをやめちゃいます!?」。

 で、結論、「つぼみ嬢の惚れっぽさは両親譲り」。まずは感想。

<アバン>

  • 花咲家に来訪者。「どうみてもガテン系」花咲陽一パパン@CV金光宣明氏が元・大学教授という驚愕の事実には、来海えりか嬢@CV水沢史絵女史じゃなくても驚くわな。一方の花咲つぼみ嬢@CV水樹奈々女史は得意満面。かわいいなあ、もう。しかし、魔法少女のお父さんが大学教授って、前にもどっかで…CCさくら?。
  • そんな「今は花屋のおやじ」花咲パパンの教え子、サラリーマン3年生の小畑君@CV千葉進歩氏、いきなりパパンを自社にヘッドハントって、そりゃちょっと無理だろう。もっと上の人間を連れてこなきゃ。え?お子様番組だから、そこは突っ込むところではない?そうですね。
  • しかし、そんな小畑君の余裕の無さが、今回のエピソード全体を覆い、つぼみ嬢のトラウマを喚起させ、ついでに大きなお友達のトラウマになろうとは(笑)…というところで、アバン終了。

<OP>

  • OPは通常バージョンに。やはりなんだかんだ言ってもこれが一番。
  • どうでもいいけど、うちの近くの●●●●でプリキュアパンを買い占めているヤツ誰だよ。

<Aパート>

  • 陽一パパンと花咲みずきママン@CV加藤優子女史との馴れ初めは、えりか嬢じゃなくてもベタだけどEー!と突っ込みたくなる「お花畑で捕まえて♪」。しかし、出会った瞬間に一目ぼれ、1ヶ月後には結婚ってなあ…(^^;。まさに、この両親にしてこの娘ありか。
  • 何だかんだと、今の環境に満足しているつぼみ嬢。一方で、先日の小畑君からの申し出について、心に引っかかる不安もあり。夕食の席でその不安を口にする娘と、転職の可能性を否定して娘を安心させる両親。そして、貫録の静けさを保つ薫子おばば様@CV坂本千夏女史。これもベタだけど、いい構図だ。とりあえず、つぼみ嬢の好物は肉じゃが。ちぃ覚えた。
  • ここでひと段落のはずだったのに、しつこく現れる小畑君。陽一パパンに袖にされたため、将を得んと以下略スタイルでつぼみ嬢を籠絡にかかる姿、気持ちは分かるが、美しくないなあ。後で、薫子さんから優しく&手厳しく指摘されるけど、余裕無さ過ぎだろ。ルーキー君。
  • 一方、そんなルーキー君のアタックの前に困り果てる嫁を、ナイスなタイミングで助ける「今回空気読み過ぎ」えりか嬢。可愛いだけでなく、その自然体な男気に惚れ申した。
  • 場面変わって、現れましたのが砂漠温浴エステを堪能中のコブラージャさん@CV野島裕史氏。サバーク博士の出撃命令も、美のためなら即却下の気概やよし。一方、そんな困りモノ上司を上手く煽てて、出撃させるスナッキーさん。さて賢明なる諸兄。砂漠の使徒で一番の賢者は誰でしょう?。
  • ここでAパート終了。最近つとにAパートが短くなってね?

<アイキャッチ&CM>

  • 晩餐館のCMって久しぶりに観た。牛さんがいつの間にかぬいぐるみからCGへ。時代だな。

<Bパート>

  • 植物ヲタ×2自重。「聞いてない 誰もそこまで聞いてない」一般人・えりか嬢の気持ちはよく分かる。
  • 一瞬心重なった小畑君とつぼみ嬢ですが、結局「協力してくれ!」「…」の堂々巡り。そこに再びえりか嬢のナイス介入。その時の表情と言い、今回の彼女は一味違うぜ!。
  • しかし、ルーキーということもあり余裕ナッシングになっている小畑君は、「花」が好きなのか「花の仕事」を失いたくないのか自分を見失っているご様子。半分逆ギレてつぼみ嬢を責めるその姿。うーん、若いなあ。
  • 出口の見えない状況下、絶妙のタイミングで、小畑君の若さ&未熟と対極にある「老練という言葉を薫子以外に使うな」キュアフラワー参上。って、薫子さんも博士なのかよ!?。花咲家チートすぎるだろ。
  • 花咲家の歴史を、つぼみ嬢の三段成長と共に語る薫子さん。つぼみ嬢の孤独を理解し、研究よりも家族を守ることを第一に置いた花咲夫妻の生き方を尊重すべきと、柔らかい口調ながら小畑君を厳しく諭します。ついでに、その事情は既に陽一パパンから聞いているはずとトドメもしっかり。流石は史上最強プリキュア、若造のやることなんて、グルッと全てお見通しだ!。
  • と言うわけで、小畑君あえなく敗退。心の花もしょんぼり。そして、昭和ウルトラシリーズに出てくるような真っ赤な夕焼けの中、いつものようにデザトリアン化&公開処刑タイムスタート。
  • ノリノリで登場したコブラさん、主人公sから即ダメだし。あー、でも今回貴方は悪くないよ、コブラさん。貴方は悪くない。おバカなだけだ。
  • 今回のデザトリアンは、音響攻撃と高速移動攻撃を得意とする携帯電話ベース。中距離戦で良し、接近戦で良し。コブラさんが生み出したデザトリアンって、5話のラーメンベースもそこそこだったし、7話の生徒会長ベースは現時点で最強だし、他の御二方のよりも結構いい線いってるんじゃないだろうか?。本人はバカだけど。いや、本当にバカとは言えんわな。今日も小畑君の臆病さについて、至極正論言ってたし。単に変態なだけか(^^;。
  • 今回のバトルシーンは、境御大演出ということもあって、アングルとか、いつもと一風違った躍動感が特徴的。「色々としがらみ背負って冒険できない若手サラリーマンの悲哀by小畑君」な心の声の重さとは対照的…つか、今回の独白タイム、マジでサラリーマンには少しキツイっす。今その最中の人にとっても、それを超克した人にとっても。
  • 大人はな、常に何かを犠牲にしてここまで来たんだよ。来てしまったんだよ。それを悔やんだり、怖がったりしてちゃ何も出来なかったんだよ。俺たちも。花咲夫妻も。…なんてことを、小さなお友達に言ってもしょうがないよなあ。今日のエピソードを見た小さなお友達も、あと十数年後に自分たちがその決断を強いられることになるんだろうけど、その時、彼ら彼女らはどういう決断を下すんだろうか。
  • そーんな一部視聴者の鬱屈を知ってか知らずか、今日も元気にキレる中学生二人組。スピードに勝る相手を挟み打ちで足止め、新技:プリキュア・ダブルシュートで携帯デザトリアンの弱点・ヒンジ部分(リアルだなあ)を狙い撃ちと、キレている割には冷静な戦いぶり。最後は久しぶりのプリキュア・フローラルパワー・フォルティシモでヒートエンド!。すっきり。
  • 後日談。再び花咲家を訪れた小畑君。今度こそきっぱりと陽一パパンを諦め、自分で研究の道を歩めるよう努力すると宣言…したものの、やはり不安な様子。
  • そこに訪れた「季節外れのひまわりを求めに来た」ちびっ子。彼女に対して「(春の)ひまわりは、夏に大輪の花を咲かせるためにゆっくり成長しているところ」と語るつぼみ嬢。それは小さなお客さんへのさりげない一言でありましたが、今回色々な人間が過去や現在に見せた、未熟や焦りを癒す言葉でもあったり。とりあえず陽一パパン、「君(小畑君)も春のひまわりじゃないかな」なんて恥ずかしいセリフをさらりと言えちゃうだけで、尊敬というか降参です(笑)。
  • ラストシーンは、今回一皮むけたつぼみ嬢&花咲夫妻、嫁の屈託のない笑顔を喜ぶえりか嬢、そしてそれらの情景を静かに見守る薫子さん。今回の心の花は「白いヒヤシンス」。花言葉は「物静かな愛」。なるほど。
  • ところで、トンカツが好きな犬と天ぷらが好きな猫が将棋で対決して勝ったのはどっちなんでしょうか?。すっきりしないんで、誰か答えを教えて下さい。

<ED>

  • 実写CM挿入いらねー!。後にしろよ!後に!。

<次回予告>

  • 次回遂にバーローダークプリキュアが対キュアブロッサム&キュアマリン戦に参戦。多分、主人公sは苦も無くひねられて初敗北を喫するんだろうなあ。となると、問題になるのが、その時助けに入るのが誰かと言う点。本命:絶望仮面様、対抗:半分復活したキュアムーンライト、大穴:若返ったキュアフラワーと見ますが、さて?。次回ハートキャッチプリキュア!第10話、サブタイトル「最大のピンチ!ダークプリキュアが現れました!」。次回予告の主人公sの口上、まんま週刊少年ジャンプだなあ。

今回の第9話。参加スタッフの色がよく出ている作風でした。正直、小さなお友達にどこまでメッセージが伝わっているか判断がつきかねるところはありますが、上記の通り、彼ら彼女らが大人になった時に今日のエピソードを思い出すことがあれば、それでいいのかな?とも思ったりします。…あれ?「どれみ」を見ていた時にも、同じようなことを言っていたような気が。それにしても本作は、大人がいつもいい味を出していますねー。

ここで「【動画版】日下部みさおの消失 -VAVAVA END-にPVをつけてみたんだってヴぁ!」を紹介。


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気付いてみたら、「らき☆すた」も懐アニ一歩手前かぁ。

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