新日石、三洋の燃料電池事業を買収-4月に新会社

 最近、松下とかでも燃料電池の量産化の動きが活発ですね。耐久消費財としての性能が一定の水準に至ったのと、昨今の環境負荷軽減&脱化石燃料の風潮が後押ししているんでしょうが、問題は「水素燃料の供給体制の不備」と「燃料電池自身の発電効率不足」ですね。

 前者はガス/電力会社に何とか欲しいところですが、後者は今の主力:PEFCじゃ基本構造的に今以上の性能は無理でしょ。無理にPEFCを弄繰り回すより、SOFCの小型/短時間起動化の研究を進める方が、「本格的な製品化」は早いと思うんだけど…。今回の新会社も他の燃料電池メーカーも大概PEFCか、SOFCでもデカ物相手ばかりだし(例外は先日面白いアプローチしかけてた東邦ガス位か?)、どっかが小型SOFCの実用化/製品化やってくんないかなー。

 新日本石油と三洋電機は29日、燃料電池(FC)の新会社を設立することで合意したと発表した。4月に三洋電の定置式燃料電池事業を新設分割方式で新会社とし、その株式の81%を新日石が取得。事実上新日石による買収となる。取得金額は明らかにしていない。両社はこれまでも協力関係にあったが、今後は同事業を戦略事業と位置づける新日石が主導権を握る。「2、3年で(販売台数を)1万台規模にしたい」(小林俊和新日石副社長)としている。

 新会社は液化石油ガス(LPG)を使った出力1キロワット級の家庭用燃料電池システムの開発企画、システム設計、生産管理を担当。大阪ガスに供給している都市ガス向けも引き継ぐ。三洋電から出向する約50人の技術者を中心に従業員数は60人程度。新日石は数人の社員のほか社長を含む4人の役員を送り込む。

(11月30日 日刊工業新聞)

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